弥生賞と同じ中山芝２０００メートルを逃げ切ったコスモヘレノスが、皐月賞（４月１８日、中山、ＧＩ、芝２０００メートル）の出走権を狙って出走する。手綱を握る石橋脩騎手（２５）＝美・柴田人＝は、ヘレノスとは２戦２勝今年コスモの冠名の馬で３歳重賞２勝を挙げている“シュー”が、クラシックロードを目指し、果敢な競馬で活路を見出す。

　芝２０００メートルで連勝中のコスモヘレノスが、皐月賞の権利獲得（３着以内）を目指す。

　鞍上の石橋脩はデビュー８年目の今年１月、フェアリーＳ（コスモネモシン）で重賞初制覇を決めると、先週のアーリントンＣ（コスモセンサー）で重賞２勝目を挙げた。

　「今年はいい流れで来れていると思うし、それが馬に伝わっていると思います。でも本当に“コスモさん”さまさまですね。ずっと勝たせてもらってますから」

　地道にキャリアを積み重ね、訪れたチャンスをしっかりとものにできている。ヘレノスとは年末からコンビを組み２戦２勝と手の内に入れている。

　「追ってからがしぶとい馬ですね。前走は逃げましたが、掛かって行っているわけではないです。行く馬がいれば行かせて、とにかくスムーズな競馬ができれば、いいところはあるはずです」

　ヘレノスは今回が重賞初挑戦だが、弥生賞と同じ舞台だった前走（寒竹賞）で破ったダイワアセットが東スポ杯２歳Ｓでローズキングダムの０秒３差５着と健闘。ローズがその後、無敗の２歳王者になったことを思えば、ヘレノスもここで好勝負していい。

　コース経験に加え、週末の天気が下り坂という点も強調材料だ。不良馬場で開催された先週の中山記念は人気馬総崩れで３連単５３万超の波乱。過去１０年の弥生賞は良馬場以外で行われた２回はともに逃げ・先行で決着。ヘレノスの逃げ残りも十分だ。

　「（道悪）馬場に関しては走ったことがないので、何とも言えないがこなせると思っています」と菊川調教師も克服可能と見ている。今回で権利獲得なら、菊川師はＧＩ初出走。「堂々と（ＧＩに）出られるように、何とか権利を獲ってほしい」と石橋脩に全てを託す。（高尾幸司）

　

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