宝塚記念、有馬記念を制して、昨年の最優秀４歳以上牡馬に輝いたドリームジャーニーが始動する。６歳を迎えてもなお成長を漂わせている古豪は今年は９勝中８勝を挙げている得意の右回りに専念。有馬記念で１／２馬身退けたブエナビスタを再びくだして、昨年を超える活躍への足掛かりとする。

　有馬記念で先に抜け出した１番人気ブエナビスタを捕らえ、宝塚記念に続くグランプリ連覇を決めたドリームジャーニーが、さらに進化した姿で今年のスタートを切る。

　「今で４５０キロぐらい。今度は（前走の４２６キロより）１０キロぐらいは増えるでしょう。肩幅とかが出て、成長していますね」。ますます王者の貫禄が増し、山下調教助手が目を細める。前走後は栗東トレセン近くのグリーンウッドに放牧に出て、今月２日に帰厩。順調に乗り込まれてきた。

　４日にＣＷを馬なりで５ハロン６８秒２。１０日は池添騎手が騎乗し、前半はモヤで見えなかったが、ＣＷの直線でシャープに伸びラスト１ハロン１２秒１。グッと気合を乗せ、馬体もふっくら見せて気配の良さをふりまいた。池添は「ムチを入れる必要はなく、自分で伸びていた」とにっこり。山下助手には『文句のつけようがない。自分がチャンピオンホースと分かっているよ』と伝えたという。

　０６年に朝日杯ＦＳを勝ち２歳王者に輝いた後、ＧＩから遠ざかったが、父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンの晩成血統が、昨年、本領を発揮。「以前はイライラしたところがあり、調教を強化できなかった。今はジョッキーが乗ってバリバリできる。本当にタフになった」と、山下助手が声を弾ませる。

　５９キロの斤量は楽ではないが、ブエナと４キロの斤量差は有馬と同じ。「同じ５９キロの昨秋の産経賞オールカマーで２着と走っている。いいスタートを切れるデキにもある」。ライバルを再度、力でねじ伏せるシーンを山下助手は信じている。（森本昭夫）

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