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豪華メンバーがそろった東京メインの毎日王冠(8日、GII、芝1800メートル)で、重賞未勝利ながらも注目されるのが8戦6勝の戦歴を誇る良血馬グレーターロンドンだ。管理する大竹正博調教師(47)=美浦=は昨年のルージュバックに続く連覇がかかる一戦。体質の弱さに悩まされてきた未完の大器が、大金星を挙げてGI戦線に名乗りを上げるか-。
眠れる大器がいよいよ目覚めるときがきた。一昨年の500万下から5連勝でオープン勝ち。安田記念も4着のグレーターロンドンが、飛躍の秋初戦を迎える。
「万全で走れば、能力的にこの相手でも差はないと思います」
手綱を取る田辺騎手がGI馬5頭が顔をそろえたメンバーを見ながら、能力の高さを断言した。問題は万全かどうか…に尽きる。4日の美浦Wコースでの追い切りは4ハロン53秒4-12秒9。馬なりでナイトフォックス(1600万下)と併入だった。1週前には500万下の僚馬に2馬身遅れていただけに、格段に良化したのは明らか。コンビを組んで4戦全勝の田辺騎手も「放牧に出していないといっても休み明け。折り合いより気合をつけようと思った。思ったほど悪くない」と、手応えを感じた様子だ。
母は桜花賞2着馬、姉ダイワエルシエーロはオークス馬という血統。デビュー当初から期待されていたが、体質の弱さ、特に蹄の弱さ(蹄葉炎)があって長期休養を余儀なくされてきた。大竹調教師はほとんど放牧に出さず、目の届く自厩舎などでケア。軌道に乗ったのは昨年だった。初のGI挑戦だった前走も、蹄の不安との戦いがあったが、サトノアラジンと0秒1差の4着に好走。キャリアを考えると、GIでも通用するめどが立つ収穫の多い内容だった。
「この中間も蹄のケアをしながら自厩舎で調整してきた。今週、ジョッキーが乗って追い切ったことでスイッチが入ったね。安田記念より肉体面では良くなっている」
調教師も今週のひと追いで態勢が整ったことを確信したようだ。昨年はルージュバックで制した一戦で、厩舎にとっては連覇がかかる。「この内容で今後の路線、天皇賞・秋かマイルCSかを決めたい」とビッグタイトルを意識する逸材。秋のGIを盛り上げるためにも、このレースで結果が求められる。 (柴田章利)
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