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ジャパンCダート(6日、阪神、GI)の枠順が3日午後に確定。今春のフェブラリーSを快勝したサクセスブロッケンは1枠2番をゲットし、希望通りの内枠に陣営はニンマリだ。2日の追い切りでは全国リーディングトップの内田博幸騎手(39)を背に絶好の動きを披露。秋2戦は1番人気で不本意な結果続きだが、3戦目で復活ゴールを決める!
確定枠順へ
今春のフェブラリーSを1分34秒6(稍重)のコースレコードで制し、ダート王に君臨したサクセスブロッケンが、秋の大一番で復権を目指す。
2日に滋賀・栗東トレセンのポリトラックコースで行った追い切りでは、主戦の内田博幸騎手が美浦から駆け付けて騎乗。5ハロン68秒9、3ハロン37秒4-11秒3を強めに追われてマークした。
内田博は「追ってからの反応がすごく良かった。久しぶりに乗ったけど、体をうまく伸ばして使えるようになっていた。以前よりもコントロールしやすくなっている」と手応えをつかんでいた。一夜明けた木曜は馬場入りせずに厩舎周りをじっくりと時間をかけて乗り運動。秋3戦目で反撃の態勢は整った。
午後に発表された枠順は1枠2番。担当の杉本大樹調教助手は「先生(藤原英昭調教師)も内が欲しいって言われていたので、ちょうど良かった。外枠で振り回されるのは嫌ですからね」と望み通りの好枠ゲットに声が弾む。舞台となる阪神ダート1800メートルは発走地点から1コーナーまで約300メートルあり、それほど先行争いは激化しないが、いいポジションを取るためには外よりも内めの枠が有利。ブロッケンのように前に馬を置いて壁を作りながら末脚をタメたいタイプには好都合だ。
「前走(武蔵野S10着)は59キロの斤量が響いた。中間はカイバもしっかり食べているし、体は増えていても太め感はない。スムーズに走ってくれば結果は出ると思います」と杉本助手は好走を信じる。JCダートは、武蔵野S敗退組の巻き返しが目立ち、昨年優勝のカネヒキリも武蔵野Sでは2番人気で9着に敗れていた。前哨戦はあくまで前哨戦に過ぎない。
最内の1番にエスポワールシチー、2つ隣の4番にヴァーミリアンと有力各馬が奇しくも内枠に集中。ライバルが傍にいればいるほど負けたくないという意識が芽生えてくる。鞍上の内田博は、今季JRA136勝(3日現在)を挙げて全国リーディングトップを快走。オウケンブルースリで挑んだ先週のジャパンCはウオッカにハナ差2着の無念を味わった。
「春の実績から見ても、力さえ出し切ればヒケを取らないと思う」と内田博は明言。相棒の能力を引き出して勝利に導く決意の表れだ。名手に導かれたサクセスブロッケンが、同一年春秋ダートGI制覇を達成し、復活の雄叫びを上げる。(片岡良典)