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桜花賞の勝ち馬を探し出す『東西現場記者走る』。8日は最終追い切りが行われ、栗東に滞在中の東京サンスポ・板津雄志記者(35)は、阪神ジュベナイルフィリーズ2着のレッツゴードンキに注目した。前哨戦のチューリップ賞では3着だったが、逆転はあるのか。陣営に直撃した。
朝一番からかぶりつくように栗東の坂路モニターに集中した。前日からの雨の影響でどの馬も時計がかかり、力の要る馬場状態になっている。その状況でラスト1ハロン12秒3(4ハロン54秒8)を楽々とマークした馬がいた。レッツゴードンキだ。
道中は鞍上をリードするくらいの行きっぷりだったが、僚馬リアン(未勝利)の真後ろでじっと我慢。外へ持ち出したのはラスト1ハロンを過ぎてから。待ってましたとばかりにギアを上げると、雨で重くなったウッドチップを豪快に蹴り上げ、あっという間に併入に持ち込んだ。
「先週は一杯にやったから今週は調整程度。引っ張ったままだったし、追えばもっとはじけた」。よほど具合がいいのだろう。梅田調教師の口調は自信に満ちあふれている。
重馬場だった前走のチューリップ賞は、3コーナー手前でハナに立つ競馬。流れが遅く行く気になったのを無理には抑えなかった。直線で二枚腰を使って粘ったが、ココロノアイとアンドリエッテにかわされて3着。だが、当時は放牧から馬体重が減って帰ってきて「体を戻しながら手加減した調整だった」とトレーナー。さらに「外から来た上位2頭と比べ、馬場の悪い内側を通っていたから」と力負けではないと強調する。
世話役の寺田助手も「前回は岩田さんが本番にダメージが残らない競馬をしてくれたのだと思う。牝馬で泥をかぶるのはかわいそうだから」と振り返る。そして「中間はけっこう調教本数もやってカイバも食べている。体重は変わらなくても実が入っている」と変わり身を強調。1週前追い切りに騎乗した岩田騎手も「体つきが前回とは全然違う。GIを勝てる力がある」と期待をかける。
昨年のGI阪神ジュベナイルフィリーズで2着の実力馬。2歳女王が不在なら実績は最上位だ。
「精神的にも肉体的にもケチのつけようがない。間違いなく今までで最高のデキ」
力強く言い切る梅田師の顔には、“このデキなら負ける気がしない”と書いてあるように見えた。
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