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菊花賞の追い切りが22日、東西トレセンで行われた。セントライト記念2着のトゥザワールドは、栗東CWコースでラスト1ハロン11秒6と鋭い伸び。古馬相手に楽々と先着し、サンケイスポーツ調教評価『S』をゲットした。サウンズオブアース、サトノアラジンも軽快な走りで好調をアピールだ。枠順は23日に確定し、24日に一部ウインズで金曜発売が実施される。
ラスト1冠は譲れない。トゥザワールドが古馬相手に貫禄の先着。鋭い伸びで好調をアピールした。
「とてもいい動きでした。もともと調教駆けする馬ですが、それでもこれだけ動けましたから。疲れもなくいい状態です」。騎乗した川田騎手が好気配を伝える。
薄明かりが広がるCWコースを、人馬一体となって駆け抜けた。僚馬ラブリーデイ(OP)の2~3馬身後方で、スムーズに折り合いながら進む。4コーナーで内にもぐり込むと、直線は並ぶ間もなくかわして、瞬く間に僚馬を2馬身突き放した(6ハロン83秒7)。
「前回は放牧明けで、体に余裕がありました。ひと叩きしたことで、だいぶ引き締まった感じがします」と兼武助手。ラスト1ハロン11秒6というシャープな末脚が、体調アップの証しといえそうだ。
秋初戦のセントライト記念は、3番手から正攻法の競馬。皐月賞馬イスラボニータには屈したが、しぶとい走りで2着を確保し、地力を改めてアピールした。素直な気性で鞍上の意のままに動けるタイプ。今回は全馬が初めての芝3000メートル戦だけに、優れた操縦性は大きな武器になるに違いない。
池江調教師は「前走はよく走っていたし、久々を叩いた上積みが見込める。今回もうまく流れに乗って、この馬の競馬ができれば」と力を込める。
春は皐月賞2着、日本ダービー5着と戴冠にあと一歩及ばなかったが、クラシックの王道を歩んできた世代屈指の逸材。3戦3勝の淀の舞台で、菊の大輪を咲かせる。 (鈴木康之)
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