話題は２歳女王ジョワドヴィーヴルをはじめディープインパクト産駒に集まるが、安定感ではアイムユアーズの右に出る馬はいない。ここまで６戦【３・２・１・０】と、すべて馬券に絡む堅実ぶり。その理由を手塚調教師が明かす。

　「こちらの想像する以上に精神面が強い。それが安定した成績につながっているのだろう」

　関東馬でありながら、関東圏での出走歴がないという異色の馬だが、函館、京都、阪神と出走したすべての競馬場で勝利をマーク。どんな環境・状況下でも、常に力を発揮してきた。“牝馬は繊細で難しい”というが、アイムユアーズには無縁のフレーズだ。

　「どんな展開にも対応できる」とトレーナーが自信を見せるように、自在の脚質も大きな魅力。ファンタジーＳで中団から鋭い決め手を繰り出して差し切ったかと思えば、前走のフィリーズレビューでは「勝ちに行く競馬をしてほしい」という注文通り３番手から力強く押し切った。重賞で１番人気が１３連敗中という嫌な流れをあっさりと断ち切ってみせた。

　「日本の代表的なレースでチャンスの大きい馬に乗せてもらえるのは光栄」と、昨年のダービー（ノーザンリバー１７着）以来のクラシック参戦に闘志を燃やすニコラ・ピンナ騎手は、「阪神ＪＦ（２着）は騎乗していないけど、外から一気に抜かれていたからね。馬体が並ぶ形になれば」とジョワド逆転を視界に捕らえている。

　枠順は〔６〕枠（１１）番。「真ん中より外めはいいんじゃないですか」と平塚調教助手は理想的な枠に笑顔を見せる。もちろん「追い切った後もキビキビしていていい雰囲気」と相変わらずの好調ぶり。アイムユアーズが、鉄壁の安定感を武器に３歳牝馬Ｎｏ．１の座を狙う。

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