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サマースプリントシリーズ第5戦、キーンランドC(27日、札幌、GⅢ、芝1200メートル)の追い切りが23日、函館競馬場で行われた。
連勝中の勢いそのままに、シュバルツカイザーが迫力満点の動きをみせた。動きを見守った大竹調教師は納得の表情で大きくうなずいた。
「追い切ってからすぐ輸送なので、馬なりで。元気が有り余っている感じですね」
朝一番のWコースで単走。四肢を大きく動かしたダイナミックなフォームで、乗り手が手綱を動かさずともグンと加速し、4ハロン53秒2-11秒8をマークした。
デビュー当初はマイルを中心に使われていたが、今年に入ってスプリント路線に矛先を向けると成績が一変。今夏はUHB杯(3勝)、しらかばS(OP)と連勝。特に前走は勝ち時計1分7秒4のコースレコードで、2015年8月9日にエポワスがマークした従来の記録(1分7秒5)を0秒1更新した。
「時計勝負は分が悪いと思っていたが、それを払拭してくれた。使うたびに活気が出てきたし、体と気持ちの部分がかみ合ってきてよくなってきている」
札幌競馬開催中に函館がトレセン状態となる通称「裏函(ウラハコ)」は24日に終了。函館に滞在して週末の札幌競馬に出走する馬は、23日に札幌へ移動することが義務付けられている。追い切った当日に輸送するのは馬に負担がかかるので、キーンランドC組のほとんどは先週末に札幌へ移動するか、火曜追いを選択したが、シュバルツはメンバーただ一頭、水曜追いをチョイスした。
師は「過去の勝ち馬を見ても、こっち(函館)で(追い切りを)やっている馬が多いし、明日は向こうで休めるのでね」と説明。実際、近2年は函館で水曜日に追い切ったレイハリア、ヴェントヴォーチェがV。縁起がいい調整パターンで挑む。
夏の北海道3戦目になるが、疲れはなくむしろどんどん調子は上向き。3連勝で重賞タイトルをつかみ取る。(増本隆一朗)