競馬史上空前の一戦まで５日、注目の３冠馬３頭のトレーナーを直撃だ。ジャパンＣ（２９日、東京、ＧＩ、芝２４００メートル）に出走するコントレイル（牡３歳）の矢作芳人調教師（５９）＝栗東、アーモンドアイ（牝５歳）の国枝栄調教師（６５）＝美浦、デアリングタクト（牝３歳）の杉山晴紀調教師（３８）＝栗東＝の３人に同じ５つ（（１）～（５））の質問をぶつけ、その胸の内を探った。

　（１）状態面「秋華賞から目立って変わったところはありませんが、いい状態でいけると思います。活気はすごく感じます」

　（２）３冠馬３頭の激突について「牝馬３冠までは負けられないレースが続いていましたが、今回はポテンシャルがデアリングタクトより高いと思われる相手で、純粋にレースを楽しめる立場だと思います。『３強』という言葉も聞きますが、コントレイルやアーモンドアイは、ライバルというより、上のステージで戦ってきた相手です。胸を借りる挑戦者という位置づけです」

　（３）３強の相手２頭をどう見る？「どちらも伝説的な名馬だと思います。コントレイルについては、これまで無敗で３冠を達成した馬の名前を見れば明らかです。アーモンドアイは、コンディションを高く保ち続けるのが難しい牝馬ながら、ずっとトップに君臨してきています。能力的には１、２枚抜けていると思います」

　（４）他の２頭に負けないセールスポイント「最後の気迫です。どんな展開になっても勝ち切るという精神力の強さは、競走馬として大切なものです。それを限界まで引き出せるように、調整の中で気持ちを整えていきたいです」

　（５）東京２４００ｍへの適性、理想の展開は？「３冠レースの中で一番強いなと思わせたのは、オークスだったと思います。（展開などは）あまり考えていません。相手関係がどうこうより、デアリングタクトが今まで通りに末脚を発揮できるように、気持ちのバランスを整えていきたいです」

★２３日のデアリングタクト…滋賀・栗東トレセンの厩舎周りで運動。２２日には坂路で４ハロン５７秒１－１３秒７を出しており、すこぶる順調だ。「特に何事もないですね。（調教に乗った）松山騎手は『上積みを感じる動きです』と話していました。落ち着いていて、普段の様子は大きく変わりありませんよ」と杉山晴調教師は語った。

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