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今週から秋の東京開催がスタートする。開幕週の日曜は恒例のGII、毎日王冠(芝1800メートル)。天皇賞・秋(27日、東京、GI、芝2000メートル)の最重要ステップレースだ。注目は皐月賞3着など春のクラシック戦線をわかせたコディーノ。3歳同士の菊花賞ではなく、古馬相手の中距離路線を選択し、飛躍を誓う。
不完全燃焼の春から飛躍の秋へ。未完の大器コディーノが始動する。
「夏場を休ませて20キロほど馬体が増えた。見た目にも大きくなって、迫力が出てきたね」
藤沢和調教師がひと夏越して成長した姿に笑顔を見せた。デビューから3連勝で札幌2歳S、東スポ杯2歳Sを制し、一躍、クラシックの最有力候補に浮上した逸材。だが、朝日杯FSでロゴタイプの2着に敗れると、歯車が狂いだした。
春は弥生賞、皐月賞とも3着。ダービーではそれまで手綱を取ってきた横山典騎手から豪州のウィリアムズ騎手にスイッチする荒療治を施したが、折り合いを欠いて9着に敗れた。藤沢和師は「前半に引っかかってしまった。距離が合わなかったこともあるだろう」と、秋は菊花賞ではなく天皇賞に目標を定め、毎日王冠での復帰を目指してきた。
8月末に放牧から美浦トレセンに帰厩し、9月25日には新パートナーの四位騎手が栗東から駆けつけて追い切りに騎乗。芝コースで5ハロン66秒6、3ハロン36秒3-11秒7をマークすると四位騎手は「落ち着いていてコントロールしやすかった。反応も良かったし、どんな競馬をしてくれるか楽しみ」と好感触を得た様子だった。
藤沢和厩舎といえばバブルガムフェローとシンボリクリスエスが3歳秋に、菊花賞ではなく天皇賞に出走してV。馬の適性を見抜いたレース選択には定評がある。