名門厩舎が久々の重賞勝利に意欲を燃やしている。藤沢和雄調教師（６０）＝美浦＝がレパードＳに送り出すダノンゴールドは、前走の１０００万下特別を古馬相手に圧勝。３歳馬同士ならば重賞でも期待できる能力の持ち主だ。昨年まで１７年連続で関東リーディングを獲得しているトレーナーは、今年は現在２位。レパードＳで勝利を決めて、首位奪還に弾みをつける構えだ。

　この勝利を機に反攻に転じたい。現役最多のＪＲＡ１１３４勝を誇る藤沢和雄調教師が、レパードＳのダノンゴールドで１年７カ月ぶりの重賞Ｖを狙っている。

　「これまでダートで重賞を勝ったのはタイキシャトル（１９９７年ユニコーンＳ）とマチカネニホンバレ（２００９年エルムＳ）。使うことも少なかったからね。ダノンゴールドは具合もいいし、何とかしたい」と藤沢和師は気合を入れる。

　前走の檜山特別（１０００万下、函館ダ１７００メートル）は２番手から３コーナー手前で楽々と先頭に立ち、後続を３馬身突き放して圧勝。古馬相手に強い内容で３勝目をマークした。厩舎の番頭格である葛西調教助手は、「落ち着いてきたのがいい方に出たみたいだね。（成長した）精神面に体もついてくるようになって、大きな体がしっかりと使えるようになった」と充実ぶりを伝える。

　藤沢和師はこれまでに全国リーディングを１４回奪取。関東リーディングは昨年まで１７年連続と、１９９０年代からＪＲＡの顔として活躍している。重賞８３勝も現役最多だが、昨年１月にフェアリーＳ（ダンスファンタジア）を勝って以来、勝利から遠ざかっている。９７年には重賞を１３勝もしているだけに、正直、この成績は物足りない。

　葛西助手が「重賞はごぶさたしてますね。タイミングとかあるから、あせっても仕方がない面はありますが、重賞を勝つと流れは良くなりますから、今回はがんばりたいですね」と話すように、厩舎としても、そろそろいい流れに乗りたいと感じている。

　週末は８頭が出走を予定。初出走となる新潟日曜３Ｒタイキスカイロン、同６Ｒレッドサイファーも「２頭ともに能力はあるし、仕上がりも良好」と好感触で、固め打ちの気配が漂う。今年は２６勝（２日現在）で全国リーディング７位、関東で２位。ダノンゴールドで重賞勝利を飾って勢いに乗り、再びリーディング首位の座を奪いたい。　（田中直成）

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