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競馬ファンにとって、これまでにどの馬が一番強かったのか、というのは永遠のテーマだ。活躍時期や、距離が異なる馬を比較するのは無理があるが、それでも、それぞれの心の中に、いちばん強い馬は存在する。
また、同じ時期であっても、実現しなかった対決もある。古くは77年のマルゼンスキー。8戦8勝の快速馬は有馬記念参戦を予定していたが、脚部不安により引退。テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスの“TTG”との注目の一戦は、実現しなかった。
近年では名牝ウオッカとダイワスカーレットは同世代で名勝負を繰り広げてきたが、2つ下のブエナビスタとの対戦はない。09年有馬記念ではファン投票1位ウオッカ、2位ブエナビスタでチャンスがあったのだが、ウオッカはジャパンCのレース後に鼻出血を発症。有馬記念は出走停止期間となり、これも叶わなかった。
今年は最初で最後となる、昨年のJRA年度代表馬vs今年の3冠馬の激突。たった一度の勝負だけに、そのレースぶりを目に焼き付けたい。
過去の3冠馬で注目の対決だったのは、83年ミスターシービーと、84年シンボリルドルフ。この2頭は84年のジャパンCで初めて激突。人気はシービー1番人気、ルドルフ4番人気だったが、ルドルフが3着で、10着のシービーに先着。続く有馬記念でもファン投票1位はシービーだったが、レースはルドルフが快勝。シービーは3着だった。この時は年下の馬が強さを見せたが、果たして今年は-。ブエナビスタ、オルフェーヴルの両陣営ともに「自分の競馬をするだけ」と気負いはなく、勝負の時をじっくりと待ち構えている。