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葵Sは京都芝1200mで施行される3歳限定のG3。
3歳スプリント路線の充実を図るため、2018年に重賞に昇格し、2022年にG3に格付けされた。
一昨年の勝ち馬ウインマーベルは秋のスプリンターズS2着、昨年の2着馬ルガルは今年のシルクロードSを圧勝するなど、その後の活躍を占うレースになっている。出走各馬は対古馬戦へ向け、弾みをつけたい一戦だ。
中京開催の2年を除く、過去10年分のデータを使用し、勝ち馬を探っていきたい。
逃げ馬の成績は[4-2-0-2]。勝率50%・複勝率75%と好走率はかなり高い。馬券に絡んだ6頭を見たい。
2023年 4番人気1着 モズメイメイ
2020年 1番人気1着 ビアンフェ
2018年 9番人気1着 ゴールドクイーン
2017年 2番人気1着 アリンナ
2016年 6番人気2着 ラズールリッキー
2014年 5番人気2着 シゲルカガ
ペースや馬場状態はまちまちながら、2018年のゴールドクイーンなど、人気を問わずに好走している。
新しい京都競馬場へと生まれ変わり、初年度の昨年もモズメイメイが逃げ切り。超のつくロケットスタートから早々に隊列を決めると、後傾ラップに持ち込み直線入り口でも余裕ある手応えだった。
注目したいのは従来のレースレコードを0秒3更新した勝ち時計1分7秒1。相当速いタイムの裏には当然高速馬場のアシストがある。当日はCコースへのコース替わり初週だった。
一方、今年はBコース3週目になる。京都の芝に目立った傷みは見られないものの、昨年との比較では前に行く馬に向かない馬場だろう。
京都芝1200mのスタートは向こう正面半ばにあり、1ハロン目から名物の“小高い丘”を目指していく。この地点で速いラップを踏みながら粘った逃げ馬もおり、数字が表すとおり基本的に前が残りやすい。アップダウンが終わると、その後はゴールまで平坦で、直線は328m。
先に昨年と今年の馬場の違いが、前に行く馬に不利に働く可能性に言及した。さらに今年は前に位置と取りたい馬がかなり多い。登録馬18頭中、前走逃げた馬は5頭おり、前走初角3番手以内まで範囲を広げると12頭になる。
複数いる逃げ馬のなかで、テンの速さならさざんか賞(阪神芝1200m)のテン1ハロンを11秒7で入ったピューロマジックに分がありそう。直近は5戦連続ハナに立っている。今回8枠17番から主張してくるなら、それなりに速い流れになりそうだ。
前に苦しい展開になるとみて、末脚に魅力のある馬を狙いたい。
◎ナムラアトム。未勝利(小倉芝1200m)、1勝クラス(京都芝1400m)の突破は、いずれも中団から最速の上がりで差し切ったもの。1勝クラスでは4角で前にいた馬が外に膨れ、距離ロスがあるなか勝ち切っている。
前走のファルコンS4着は、イン有利の馬場を好位外につけ粘り、重賞でも通用する力は見せた。今回は1ハロン短縮で最内枠を引き、ペースの恩恵を受けつつ脚が溜まれば好勝負とみる。馬券は◎の単複。