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サマー2000シリーズ第1戦「七夕賞」の追い切りが東西トレセンで行われた。栗東では休み明けの福島テレビOPを快勝したバトルバニヤンが坂路単走で4ハロン51秒8と好調をアピール。昨年のシリーズ王者ホッコーパドゥシャも坂路で態勢を整えた。美浦では昨年2着のアルコセニョーラが気配の良さを披露した。
巡ってきた好きな季節で復活だ。4カ月半ぶりだった前走の福島テレビオープンを快勝したバトルバニヤン。今度は重賞初制覇へ、闘志をみなぎらせた。
「夏場のこの気候になると自然と良くなる。前走もそんな(いい)感じで勝っている。ガッチリした筋肉質の馬だから、汗をかく夏場は体調が整えやすい。冬場は寒く硬くなるんだね」
池江郎調教師が笑顔を浮かべてうなずいた。
追い切りは坂路で単走。最初の1ハロンを14秒4とゆったりと入った後、一気にスピードアップ。小気味のいいフットワークで12秒7、12秒2の速いラップを刻む。ラストも力強い12秒5でまとめて4ハロン51秒8の好時計を叩き出した。
前走から中1週の競馬。それでも追い切りでハードに追えるのは抜群の状態だからこそ。トレーナーは「動きも良かったね。調子は崩していないし(休み明けを)使ってまだ上積みも見込める」と目を細める。
最終週で少し荒れてきた馬場も向く。「前走が稍重だったからね。渋ってもいい。器用だから小回りコースも向いている」と、師は福島テレビOPでの2馬身半差快勝を頭に浮かべ声を弾ませる。
「あとはハンデの57キロだね。軽い馬との差がどう出るか。まあ、57キロは前走と同じでこの馬自身は問題ない。今の状態なら楽しみだよ」とトレーナーは続けた。先週のラジオNIKKEI賞はトゥザグローリーが5着に終わり、史上4人目のJRA全10場重賞制覇は成らなかった。夏に活躍する“サマーホース”が1週遅れで快挙達成へ突き進む。(森本昭夫)