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当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2020年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 先週の菊花賞は勝利したドゥレッツァをズバリ指名。本当にお見事でした。
新良(以下、新) ありがとうございます。ここ何週か、2~3着の的中が多い状況が続いていたので、スカッとしました。
編 当てたことはもちろん、ルメール騎手を推した根拠も完璧でしたね。やはり、外国人騎手は長距離戦に強い。そのなかでも、ルメール騎手は菊花賞がとりわけ得意。
新 読み通りに決まって良かったです。2着のタスティエーラも、外国人騎手(モレイラ騎手)への乗り替わりだったので、これしかないという結果だったといえるかもしれません。
編 そうですね。土曜日の神無月Sも、推奨したルメール騎手騎乗のオーロイプラータが勝利。ルメール騎手の大活躍により、単勝回収率は132.5%でした。
新 ルメールさんには、足を向けて寝られません(笑)。
編 馬券妙味のある長距離戦では、引き続き狙っていくのが正解でしょうね。
新 もちろんです。菊花賞のように、ほかに実績で人気を集める馬がいるレースでこそ、妙味が増します。乗り替わりでなくても積極的に買うことを忘れないでください。
編 わかりました。では、今週のレースに話題を移しましょう。土曜日は東京競馬場でアルテミスS、京都競馬場でスワンSが行われます。ピックアップするレースは決まりましたか?
新 アルテミスSは乗り替わりが1頭しかいないんですよね。これは各陣営が期待馬を出走させてきたことの裏返しであり、継続騎乗の馬で堅く収まりやすいことを示唆しています。
編 となれば当然、ターゲットになるのは……。
新 スワンSですね。マイルCSの前哨戦という立ち位置かつ、アルテミスSに騎乗するトップジョッキーが多いこともあってか、乗り替わりが13頭も発生しています。フルゲートの大混戦で、馬券も面白そうです。
編 わかりました。結論として、どの乗り替わりに注目しましたか?
新 内田博幸騎手から岩田康誠騎手に乗り替わる⑱ロータスランドです。
編 おお、地方競馬からの移籍組のかつての東西の両雄によるバトンリレーですね。
新 はい。今年の京都牝馬Sで3着に入ったときの鞍上に、手綱が戻るかたちになります。
編 やはり、その相性の良さが推奨のポイントになるのでしょうか?
新 それもありますが、人馬ともに千四の競馬を得意としているところにいちばん注目しています。
編 人馬ともに千四巧者!
新 岩田騎手は2020年、2022年とスワンSを制しているレース巧者でもあり、芝1400mの重賞を本当に得意にしています。よく穴をあけてくれる、頼もしい存在です。
編 馬のほうも、昨年の京都牝馬Sで勝利経験があります。昨年のこのレースも、6着に敗れたとはいえ、着差は0.3秒とわずかでした。距離適性が高いことは間違いなさそうです。
新 高松宮記念で2着歴はありますが、G1はやや敷居が高い印象を受けます。使い詰めるよりフレッシュな状態での好走が多いタイプなので、目標はマイルCSではなく今回なのではないでしょうか。
編 牡馬が相手になりますが、メンバー的に抜けた存在はおらず、勝ち負けの争いに加わってくる可能性は十分にありそうです。
新 京都の馬場は開幕から4週目で、Aコースもそろそろインが傷んでくるころです。大外枠なら開き直って豪快に差す競馬を選択できますし、岩田騎手ならそういう決め打ちをやってくれそうな気がします。
編 前走の関屋記念は3番人気でしたが、12着に敗れたため間違いなく人気は落ちるでしょう。
新 展開がハマれば、アタマまで突き抜けてもおかしくないので、穴馬券の使者になってほしいですね。一発に期待しましょう。
★その他の注目乗り替わり★
新潟5R ⑩ゴールウェイガール(柴田大知→永島まなみ)
東京8R ②スリリングチェイス(角田大和→ルメール)
東京11R ⑦エリカリーシャン(三浦皇成→戸崎圭太)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。