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好枠(3)番をゲットしたワンスインナムーンが、究極のデキを生かし切る。
秋競馬が始まって早々に、いきなりメーンイベントがやってくる芝スプリント路線。それだけにローテーションの組み立ても難しい。歴史を振り返ってみても、好走馬多数の王道ローテのようなものは存在しない。各陣営とも、いわば手探り。結果的にピークのデキに達した馬が、戴冠の最短距離にいる-。そんな様相が続いている。
今回、“ザ・ピーク”の雰囲気にあるのがワンスだ。Wコースの20日(6F84秒5)、26日の坂路(4F51秒5)ととにかく動きの切れがケタ違いで、「気持ちと走りのバランスが取れて本当にたくましくなった。去年は覇気が足りない面もあったけど、今は目つきが違う」と、斎藤誠調教師もにじみ出る気配を大絶賛。今夏、調教で攻め込まずに始動した(函館SS8着)ことが結果的に奏功し、4戦目にしてピークを迎えている。
その「覇気が足りなかった」昨年でも0秒1差3着。逃げて自分の形に持ち込んで強さを発揮したが、その強力な後押しとなった内枠((6)番)を今年も首尾良くゲットした。前走で逃げ切ったナックビーナス、セイウンコウセイなどの強力先行馬より内めを引けたことは、まさに僥倖。天性のダッシュ力で自分の形に-。そんなシナリオが実現にグッと近づいた。
“時の運”まで身につけた叩き上げの快速が、中秋の名月ばりの見事な月を輝かせる。“究極の3連単”はワンスインナムーンを1着に固定。2着に○レッツゴードンキと▲ファインニードルを据えた12点だ。(夕刊フジ)
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