秋競馬２週目は１８日（土）、１９日（日）、２０日（月＝祝）の３日間開催で、中京では日曜メインにローズＳ（ＧＩＩ、芝２０００メートル）が組まれている。３歳牝馬同士の争いで、１～３着馬に秋華賞（１０月１７日、阪神、ＧＩ、芝２０００メートル）の優先出走権が与えられる重要な一戦だ。

　桜花賞、オークスでともに５着と健闘したアールドヴィーヴル（栗東・今野貞一厩舎）は、この舞台を目標に放牧先から栗東トレセンに帰厩。８日の１週前追い切りでは、栗東坂路で４ハロン５０秒６－１２秒８の好タイムを楽な手応えでマークした。フットワークが素軽く、仕上がりは上々。馬体も大きくなっている。陣営が春の段階から奥手のタイプとみていたことを考えると、秋の活躍が楽しみだ。前走の２４００メートルから２０００メートルに距離が短縮することで、末脚の切れが増すはず。気性面から休み明けの心配がないタイプで、重賞初制覇の可能性は十分ある。

　タガノパッション（栗東・鮫島一歩厩舎）はスイートピーＳを勝って中２週で臨んだオークスで４着に善戦した。上がり３ハロンはメンバー最速の３４秒２。ポテンシャルは相当なものがある。８日の１週前追い切りでは息づくりの意味合いから、意識的に強めの負荷をかけられ、栗東ＣＷコースで６ハロン８３秒３－１１秒６をマーク。鋭い伸びでパートナーに３馬身先着している。最後の爆発力は最右翼。好勝負が期待できる。

　オヌール（栗東・友道康夫厩舎）の父はディープインパクトで、全姉のデゼルは今春のサンスポ杯阪神牝馬Ｓを制覇。血統背景から、かなりの素質を秘めているのは疑いようがない。春は一戦ごとに体重が減り、デビュー連勝で挑んだサンスポ賞フローラＳで８着に敗れたのはその影響があったとみられる。休養効果で体が戻っており、今度は能力を発揮できるだろう。

　クールキャット（美浦・奥村武厩舎）はフローラＳの勝ち馬。オークスは１４着と大敗したが、この１戦だけで評価を下げるわけにはいかない。

　イリマ（栗東・高橋亮厩舎）は未勝利－都井岬特別（１勝クラス）と連勝。馬場の軽い小倉コースに替わって、レースぶりが一変した。２走前の芝２０００メートル戦の勝ち時計が１分５７秒５。高速決着に不安のない点は心強い材料といえる。センスがあり、自在の立ち回りが可能。馬群にもひるまない。とにかく充実一途の近況は見逃せない。雨さえ降らなければ重賞のステージでも大いに注目できる。

　マリアエレーナ（栗東・吉田直弘厩舎）は１勝クラス、２勝クラスと連勝中で、勢いは侮れない。デビューから５戦オール連対中のアンドヴァラナウト（栗東・池添学厩舎）、機動力があるスパークル（栗東・中内田充正厩舎）、順調度が強みのタガノディアーナ（栗東・長谷川浩大厩舎）、なども、展開ひとつで上位争いに加わりそうだ。

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