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菊花賞トライアル・セントライト記念の追い切りが17日、東西トレセンで行われた。美浦では、秋初戦となる皐月賞4着馬ブライトエンブレムがWコースの3頭併せでラスト1ハロン12秒8をマーク。メンバーで唯一、サンケイスポーツ調教評価で最高の『S』を獲得した。栗東では、ベルーフがCWコースで軽快な動きを披露。好調ぶりをアピールした。
降り続く雨をものともせず、良血馬ブライトエンブレムが休み明けの不安を吹き飛ばす走りを披露した。
「併せ馬というよりは、息遣いと反応を見ました。モタモタするかなと思いましたが、感触はよかったです」
手綱を取った田辺騎手は辛口なコメントが多いが、秋初戦に向けて合格点を出した。
3頭併せで行われたWコースでの最終追い切りは、パリソワール(1000万下)とゼンノヒストリエ(1000万下)を追走し、ラスト1ハロンで馬体を併せた。4ハロン54秒2、3ハロン39秒8-12秒8を馬なりでマークして併入。ゴールを過ぎてからグイッと2頭の前に出た。
追い切りでは良馬場でも上がり3ハロン40秒前後が常で、調教駆けしないタイプ。しかし、重馬場に脚を取られる馬が続出する中で快走した。サンケイスポーツ調教評価は『S』だ。
小島茂調教師は「精神面で成長していますね。大人になりました。牧場でもじっくり乗り込んできましたし、休み明けとしては軽くていい動き」と仕上げに自信を持つ。2200メートルの距離は初めてだが、「折り合いがつきますし、距離は心配していません。むしろ延びた方がいいでしょう」と信頼は揺るぎない。
母ブラックエンブレムは2008年のオークス4着後、ひと夏を越してたくましさを増し、秋華賞を制した。「そう(母のように)なってくれるといいですね」。小島茂調教師は、厩舎に初のGIタイトルをもたらした母の姿に息子を重ねる。裂蹄による休み明けだが、秋の大目標に掲げる菊花賞に向けて能力全開だ。 (芳賀英敏)
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