クラシック第１弾「第７８回桜花賞」で無傷Ｖ５制覇を狙う２歳女王ラッキーライラックを管理するのは、ジョッキー時代に“牝馬のミキオ”として鳴らした松永幹夫調教師（５０）だ。トレーナーとしてもその異名を取れる可能性は十分。史上７頭目の偉業へ機運は高まるばかりだ。

　－－ここまで無傷４連勝で、前走のチューリップ賞は文句なしの内容

　松永幹夫調教師「前哨戦としては、いいレース。きっちり勝つことができたからね。抜け出して１頭になってからも最後までしっかり走れていた。ただ、恵まれた部分もあったと思う」

　－－恵まれたのは

　「少頭数で３番手につけられて、直線で抜け出してから流れ込むような形。楽なレースだったとまでは言わないけど、うまくいったとは思う。だから、強かった、とばかりは言っていられない」

　－－この中間も順調

　「気合は早い時点で乗って、冬毛が抜け毛ヅヤも良くなった。それに前走を使って前進気勢が強くなっている。１週前追いもいい形だったし、仕上がりは満足できるね」

　－－４日は古馬を追いかけて半馬身先着

　「直線で取りついて、前に出るまでが速かったね。入りは少し遅いかなと思ったけど、結果的にはしっかり併せられて理想的な動きだった。本当に気持ちが入っている」

　－－オルフェーヴルの初年度産駒。お父さんはヤンチャで破天荒だった

　「そんな部分はまったく感じないんだ。普段から落ち着いていて、無駄な力を使わない。アルテミスＳのときはスローで行きたがっていたけど、それでも勝ってくれたから。それ以降、変なスイッチは入っていないよ」

　－－ストロングポイントは

　「跳びが大きくてきれいなのに、エンジンのかかりが速い。５００キロ近いので牝馬としては大型馬といえるけど、それでいて小脚が使えて、４５０キロ前後くらいの牝馬特有の切れを持っている」

　－－無敗Ｖのチャンス

　「無敗は考えないようにしているが、プレッシャーはあるし緊張もしている。ただ、なかなかこういう経験はできないから不思議な感じ。追われる立場は大変ですけど」

　－－ライラックの誕生日は石橋騎手と同じ４月３日で息もピッタリ

　「男前のジョッキーと可愛い馬でリズムが合っているんじゃないかな。自信を持って乗ってくれているし、頼もしい」

　－－金曜に雨の恐れ

　「体のバランスがいいから渋った馬場もこなせるけど、当日までには回復してほしい。やはり良馬場でやりたいね」

　－－過去７７回の歴史で無敗の桜制覇は６頭

　「やっとクラシックレースが始まるという感じでワクワクしている。いい状態で本番を迎えられそうだし、楽しみだね。とにかく結果を出せるように頑張りたい」（夕刊フジ）

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