血統背景から、桜の女王の座を十分に狙える。プリモシーンにはメンバーでＶ最右翼と断言できるほど、スケールの大きい血が流れている。両親ともにＧＩホースで、合計１１冠。３連勝で“桜冠”を獲得できる器だ。

　父は無敗の三冠馬で７冠馬のディープインパクト。三冠牝馬ジェンティルドンナを含め、多くの活躍馬を送り出している。一流の産駒は瞬発力に優れ、走りの軽さ、切れ味が最大の武器。牝馬の主戦場は１６００メートルから２０００メートルで芯の強さがあり、大舞台に強い。

　母のモシーンは豪ＧＩ４勝の名牝（１８戦８勝）。大レースで好勝負を続けた。芝１６００メートルのオーストラリアンギニーズ＆ランドウィックギニーズ、芝２０００メートルのバイナリースタッドＳ、芝２５００メートルのクラウンオークスと幅広い距離で結果を残した点は強調材料。名種牡馬の祖父デインヒルから名スプリンターの父ファストネットロックに引き継がれたスピードが最大の魅力だ。

　プリモシーンの血脈は超一流。馬体重４８０キロ前後と、牝馬にしては恵まれた馬体、浅いキャリア面から、１戦ごとの伸びしろは大きい。直線の長い阪神の外回りコースなら自慢の末脚を生かしやすいはず。一気の戴冠を果たす可能性を感じずにはいられない。



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