今週の東京日曜メーン・ＮＨＫマイルカップには、３歳マイル王を目指す精鋭が顔をそろえた。アヴニールマルシェは共同通信杯５着以来だが、乗り込み入念で久々を感じさせない仕上がり。マイル重賞で圧倒的な実績を誇る藤沢和雄厩舎が送り出す素質馬だけに不気味な存在だ。

　ぶっつけ本番のＧＩ参戦でも心配無用だ。アヴニールマルシェが、東京のマイル戦でＧＩ奪取に挑む。

　皐月賞には向かわず、マイルＣに目標を絞って調整。４月４日に美浦に帰厩後は入念に乗り込み、太め感なく仕上がっている。

　「ヤル気はあるし、順調。マイルは新潟２歳Ｓ（２着）で走っているし、どちらかといえば得意なんじゃないかな」と藤沢和調教師は好勝負を見込む。

　藤沢和厩舎はＪＲＡ重賞９２勝中、マイル重賞は２９勝。東京マイルでは９９年ＮＨＫマイルＣ（シンボリインディ）など、ＧＩ４勝という驚異的な数字を残している。レース選択の判断は確かだ。

　前走の共同通信杯（５着）で初めて連対を外したが、「しっかりと脚（上がり３ハロン３３秒９はメンバー中２番目に速い）を使っていたし、悲観する内容ではない」と大江原助手は前を向く。１着リアルスティール、２着ドゥラメンテは皐月賞でもワンツーを決めた。昨秋の東スポ杯２歳Ｓは皐月賞で１番人気となるサトノクラウンのクビ差の２着。クラシック戦線の主役と真っ向勝負を演じた実力は侮れない。

　満を持しての東京マイルＧＩへの参戦。名伯楽が送り出すアヴニールマルシェが、３歳マイル王に輝く。　（片岡良典）

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