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東西サンスポの精鋭記者が、1週間の密着取材でGIの勝ち馬を探る。高松宮記念は、大阪サンスポの山口大輝記者(25)が担当。連載2日目の22日は、昨秋のスプリンターズS3着ソルヴェイグに狙いを絞った。坂路で4ハロン50秒9をマークし、サンケイスポーツ調教評価は最上級の『S』。伸び盛りの4歳牝馬に迫った。この日は東西トレセンで追い切りが行われ、美浦ではセイウンコウセイが『S』となった。
火曜の雨も夜には上がり、自転車をこぐ足も軽い。変則日程のため木曜追いが多いとはいえ、水曜も気になる馬がいる。3歳時の昨年、スプリンターズSで3着だったソルヴェイグだ。
坂路に目をこらしていると、その4歳牝馬が抜群の動きを見せた。実に気持ちよさそうに駆け上がってくる。仕掛けられると鋭く反応してフィニッシュ。4ハロン50秒9-11秒5。ラスト1ハロンの破格の時計に記者室がざわついた。
厩舎を直撃すると、担当の松浦助手が洗い場に。「思ったより時計が出たけれど、無理してではなく、気分良く走らせて、という感じですからね。それだけ具合がいいということだと思います」と、自信の言葉が出てきた。
昨年まで細かったカイ食いが改善された。スプリンターズSで460キロの馬体重は、前走のシルクロードS(6着)では478キロ。「今が486キロぐらいなので480キロぐらいあれば。体は過去最高ですし、自信を持っています」と松浦助手は胸を張った。
鮫島調教師を探し、再び調教スタンドへ。「前走は押し出されるようにハナに立って、絡まれたからね。苦しい展開だった」と振り返る。「今は本当にいい体だから、その分、ビシビシやれる。スタートがいいし、ポンと出て流れに乗ってくれたら」とやはり手応えを持っているようだった。
一番、オッと思わされたのは、松浦助手の「日本で一番速いからね」というひと言。昨年の函館SSは芝1200メートル1分7秒8のコースレコード勝ちで、逃げた前走もスピードがあり過ぎるのが理由だ。前走の敗戦で人気を落とせば、“日本一の快速娘”が思わぬ穴馬になるかもしれない。 (山口大輝)
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東西現場記者走る 2014年の春から続くGI限定の連載企画。東西サンスポが誇る精鋭記者たちが、トレセンで1週間の密着取材を行い、勝ち馬に迫る。結論を出すのはレース当日。山口記者は初めてこの連載を担当した昨年のエリザベス女王杯で、3連単15万8930円を見事に的中した。