◆〔１５〕エーシントップ輸送の影響なし

　土曜に輸送を行った関西馬はすべて午前６時に栗東トレセンを出発。ゴールデウイークの混雑を避けた時間を選んだおかげで、午後０時３０分ごろからぞくぞくと東京競馬場に到着した。

　１番人気に支持されている（１５）エーシントップも順調な輸送。馬房に入っても落ち着いてカイバを食べていて、輸送の影響は皆無だ。蔵之下調教助手は「高速道路はさすがに車が多かったけど、渋滞することはなかった。これまで勝った競馬場がすべて違うところだし、輸送には慣れているからね」と、東京、中山、京都、阪神、中京で実績を挙げている輸送に動じない精神力をたたえた。「前走のニュージーランドＴは正直、１本追い足りないかな、という状態だった。それに比べれば今回はなんの不安もない。もし馬体が増えていたとしても、以前より締まった体つきをしているから」と、ＧＩ仕様の仕上げに胸を張っていた。

◆力まず走ればＯＫ〔８〕マイネルホウオウ　

　（８）マイネルホウオウは美浦・南Ａコース半周のキャンターで前日調整を終えた。「きょうの雰囲気も良かったね。競馬と調教で教えてきたことが実になっているし、馬が前にいれば力まずに走れるはず。好位になるかその後ろあたりになるか分からないが、うまく流れに乗れれば」と畠山吉調教師は話した。

◆距離は大丈夫〔１７〕インパルスヒーロー

　（１７）インパルスヒーローは、美浦・南Ａコース（ダート）を１周した後に坂路で４ハロン６５秒８。キャンターの最中に軽い尻っぱねを何度もしたが、「この馬のいつもの癖。問題ないよ」と国枝調教師。１４００メートルで３連勝してきた点にも「サンデー（サイレンス）肌だし、さらに（さかのぼれば）ノーザンテーストなんだから、距離は大丈夫。元気一杯だし、具合はいいから楽しみ」とマイル王襲名へ意欲を見せた。

◆状態面に自信あり〔７〕ゴットフリート〔１０〕ガイヤースヴェルト

　斎藤誠厩舎の（７）ゴットフリートは美浦・南Ａコース（ダート）を１周半、（１０）ガイヤースヴェルトは坂路４ハロン６３秒５のキャンターを、それぞれ行った。２頭ともキビキビとした動きで臨戦態勢は整っている。

　最終調整を見守ったトレーナーは「ゴットフリートはほどよく気合が乗っていい雰囲気。ガイヤースヴェルトは金曜の坂路の時計が少し速かったので、きょうは２本の予定を１本にしました。ガス抜きができて、馬は落ち着いています」と話し、「２頭とも調子の良さは甲乙つけがたい」と状態面に自信を見せている。

◆逆転へ虎視眈々〔６〕レッドアリオン

　ニュージーランドＴ２着の（６）レッドアリオンは馬運車から悠々と降りると、馬房でも落ち着いてリラックス。もりもりとカイバを食べる姿は、本番を前に力を温存しているようだ。甲斐調教助手は「前走のときも問題なかったし、輸送に関しては心配ないですね。馬体も同じぐらいだと思うけど、状態は前走以上ですよ」と逆転を虎視眈々と狙う口ぶり。「いい枠にも入ったし、ゲートさえ五分に出れば」と、タイトル獲りを願っていた。

◆折り合いに進境〔５〕ディアセルヴィス

　（５）ディアセルヴィスは、美浦・南Ａコース（ダート）をキャンターで流した。落ち着きがあって脚取りも軽快。体調は良さそうだ。「調教で折り合いがつくようになったし、今回は上手に競馬ができると思う。左回りでは勝っていないが差のない競馬をしているし、調教でも走りがスムーズ。福島の短い直線でも差し切れる末脚があるし、それをうまく生かせれば」と和田調教助手は好感触を得ている。

◆福永手腕に託す〔９〕コパノリチャード

　展開のカギを握る（９）コパノリチャードは、東京到着後も落ち着いている。「輸送は問題ないし、『メシを食わせて』って催促しているくらい」と岡田調教助手は笑顔を見せる。皐月賞（１３着）は後ろからつつかれる厳しい流れになったが、今回は単騎逃げが見込める。さらにアーリントンＣを勝ったマイルへ距離短縮も好材料。「ジョッキーに任せます」と同助手は福永騎手にすべてを託す。

◆〔１１〕カシノピカチュウ陣営「状態いい」

　クリスチャン・デムーロ騎手を配してきた（１１）カシノピカチュウは、僚馬とともに金曜日に東京入り。「きょう（土曜）は運動だけ。順調で状態はいい。２走前（ファルコンＳ２着）の内容からも左回りの方がいいね。一戦ごとに力をつけているし、どこに行ってもしっかりと走れる」と牧田調教師。

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