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きさらぎ賞の追い切りが31日、栗東トレセンで行われた。シンザン記念3着のタマモベストプレイは、坂路で単走追い。軽快なフットワークを見せて、上昇ムードを漂わせた。ラジオNIKKEI杯2歳S2着のバッドボーイは、CWコース併せ馬で半馬身先着。しぶとい走りで重賞初Vへ照準を合わせた。
氷点下1度と厳しい冷え込みのなか、白い息を吐きつつ駆け上がった。タマモベストプレイが活気ある動きを披露。手綱を取った和田竜二騎手は、好感触を口にした。
「キビキビした感じがあった。前走よりもいい感触。まだ子供っぽいところはあるけど、叩いた効果はあると思う」
栗東坂路で単走。軽快な脚さばきでスムーズに加速し、ラチ沿いを一直線に登坂していく。残り1ハロンで鞍上から気合をつけられると、最後まで脚いろが鈍ることなくゴール板を駆け抜けた。馬場が荒れ始めた時間帯にもかかわらず、ラスト1ハロン12秒3(4ハロン52秒3)の好時計をマークした。
南井調教師も「時計的には十分。1回使って反応がよくなっている。状態もよくて、ここまでいい感じできているよ」と上積みを強調した。
前走のシンザン記念は、好位追走から直線で伸びきれず3着に敗れた。トレーナーは「スタートがよくなくて仕掛けて好位につけた分、しまいが甘くなった。馬なりでいければ、展開は違った」と敗因を分析。また、前走は昨年末の朝日杯FSを抽選で除外になったため、年末年始をまたいで難しい調整となった。一転、スムーズに調整できた今回は、納得の仕上がりというわけだ。
全兄タマモホットプレイがスワンS勝ちなど短距離で活躍したことから、血統的に距離延長が課題になるが、和田騎手は気にかけていない。
「頭数が手ごろで、自分のリズムで競馬ができれば、距離は大丈夫。(中団で脚をためた)2戦目のような競馬の方が、しまいが生きるかもしれない」
敗戦を糧にしたタマモベストプレイが、今度こそ重賞タイトルを獲りにいく。(川端亮平)