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ドバイワールドカップデーが30日(日本時間同日深夜から31日未明)、UAEドバイ・メイダン競馬場で行われ、UAEダービー(GⅡ、3歳、ダート・左1900メートル、1着賞金58万ドル=約8201万円=国際的な取り決めによる年初の主要通貨換算通年レートの1ドル141.4円で換算)は、坂井瑠星騎手とコンビを組んだ日本のフォーエバーヤング(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)が、外めの5番手あたりを追走し直線半ばで抜け出して優勝。無傷の5連勝で大目標のケンタッキーダービー(5月4日、GⅠ、米国・チャーチルダウンズ、ダート2000メートル)への出走を力強くたぐりよせた。タイムは1分57秒89(良)。日本馬の勝利は2016年ラニ、22年クラウンプライド、23年デルマソトガケに次いで3年連続4度目。
同じく日本から参戦したバロンドール(牡3歳、栗東・松永幹夫厩舎)は6着、ジョージテソーロ(牡3歳、美浦・嘉藤貴行厩舎)は10着だった。
フォーエバーヤングは、父リアルスティール、母フォエヴァーダーリング、母の父Congratsという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。栗東・矢作芳人厩舎。馬主は藤田晋氏。戦績は5戦5勝(うち海外2戦2勝、地方2戦2勝)。重賞は2023年JBC2歳優駿(JpnⅢ)、全日本2歳優駿(JpnⅠ)、24年サウジダービー(GⅢ)に次いで4勝目。矢作芳人調教師、坂井瑠星騎手はともにUAEダービー初勝利。
◆坂井瑠星騎手(1着 フォーエバーヤング)「前走より馬のコンディションが良かったですし、距離が延びてよりポジションが取りやすかったです。この馬を信頼して、自信を持って乗った結果です。(ケンタッキーダートに自信持って臨めるか)はい、もちろんです。まだ負けていないですし、堂々とチャンピオンとしてケンタッキーダービーに向かえる馬です。そのために準備をしていきたいです。(2週続けてGⅠ制覇と波に乗っているが)一番はいい馬に乗せていただいているからです。オーナーや師匠の矢作先生に素晴らしい馬に乗せていただいているので、そのおかげです」
◆矢作芳人調教師(同)「私事ですが、けさ私の師匠でもある父が亡くなりました。彼のためにも、勝っていい報告ができてよかったです。サウジのときは輸送で調子を落としていましたが、ドバイまで期間があり、いい回復になりました。総合力が高いので、自信を持って送り出せました。これからアメリカへの輸送があり、コンディショニングが難しいですが、うちのチームならやってくれると思います。万全の準備でケンタッキーダービーに向かいたいです」
◆藤田晋オーナー(同)「今日勝つまではちょっとまだ懐疑的で、そんなに強くないかもしれない、甘くないだろうと思っていました。きょう5連勝して、ケンタッキーダービーでもそれなりに人気になりそうで、僕は今年で馬主3世代目なのですが、一番の馬が出たと思います。(ドバイWCにまた帰ってきてくれますか)まさにドバイWCを勝ちたいと思っています」
◆横山典弘騎手(6着 バロンドール)「馬はよく頑張ってくれました」
◆松永幹夫調教師(同)「手応え良く道中進めていけたんですが、ちょっとスペースがなかったですね。3、4コーナーでは外に出す形になりましたが、じりじりと脚を使ってくれたかなと思います。これがこの馬にとっていい経験になればいいですね」
◆嘉藤貴行調教師(10着 ジョージテソーロ)「ローテーションもタイトでしたし、距離も長かったです。初めて海外遠征させてくれたジョージテソーロには感謝しています」