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今週から阪神が開幕。日曜メインでは、牝馬限定GⅢマーメイドSが行われる。注目は充実期を迎えたルビーカサブランカ。55キロのハンデを背負うが、3走前に愛知杯を勝った2000メートル戦に戻れば、パワーでねじ伏せてみせる。
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荒れるハンデ戦として知られる一戦だが、ここは重賞ウイナーの貫禄で押し切りたい。全休日の13日早朝、ルビーカサブランカを担当する今浪厩務員が自信の口ぶりで状態面について語った。
「結構、調教で攻めているけれど、カイバ食いもしっかりしていて、状態はいいと思いますよ。今のところ馬体重も、前走から6キロぐらい増えている」
この中間も、5月末から時計を出し、8日の1週前追い切りは栗東CWコースで一杯に追われて6ハロン85秒7―11秒1。負荷をかけられた中での馬体増は好調の証しと見てもいい。
昨夏、函館戦のあとの休養でグンと成長した。460キロ前後で推移していた馬体重は、前走で474キロまでアップ。かつてGⅠ6勝馬ゴールドシップを手掛け、今はGⅠ3勝のソダシを担当する世話役は「馬が良くなってきて、どんどん馬体重が増えてきた。脚元もそうだし、体もしっかりしてきました」と目を細める。
2000メートルの愛知杯で重賞初制覇を飾ったあとは、中山牝馬S6着、福島牝馬S5着。1800メートルと距離が短かったため、答えは出せなかったが、ともに勝ち馬とは0秒2差。特に前走は上がり最速(3ハロン34秒6)を駆使しており内容は悪くなかった。
今回は距離が延びることに加えて、舞台も3戦2勝の阪神で条件は好転する。「小回りよりも(広い)阪神の方がいいと思う。距離もいい方に出てくれれば」と今浪厩務員に気合が入る。
発表されたハンデは55キロ。前走から1キロ増とはいえ、3勝クラスのオリオンSを同斤量で牡馬相手に勝っており問題はないだろう。「いい状態が続いている。そこに期待したいね」と同厩務員は笑顔でまとめた。週始めの感触は上々。過去のデータから、軽いハンデの馬に気を取られがちだが、充実ぶりが光る実績馬ルビーカサブランカの存在を忘れてはいけない。(山口大輝)