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日経新春杯の追い切りが12日、東西トレセンで行われた。栗東では、チャレンジC6着から挑むマイネルウィルトスが、坂路で4ハロン52秒2-12秒4をマーク。単走ながら力強い動きを披露した。一戦ごとに着実に力をつけている6歳馬が、重賞初タイトルを狙う。
早朝から降り続く雪を溶かすほどの熱気で、急勾配を駆け上がった。マイネルウィルトスが栗東坂路で活気十分の走りを披露。見守った宮調教師がうなずいた。
「調整はいつも通りで順調。しまい重点でやりました。動きは良かったと思います」
序盤は落ち着いたリズムで、1ハロン14秒7-13秒1でラップを刻む。ゴール前で強めに追われると、力強く12秒4でフィニッシュ。全体4ハロンも52秒2の好タイムでまとめた。中間も素晴らしい動きを見せており、6日には栗東CWコースで6ハロン78秒2-11秒6を馬なりで記録し、3頭併せで最先着。状態は高いレベルで安定している。指揮官は「年を重ねるごとに馬体も成長しているし、回復力もついてきた。注文を付けるところがないね」と目を細める。
5走前の福島民報杯を、2着に1秒8差をつける大差で圧勝。札幌記念は強敵を相手に4着、アルゼンチン共和国杯ではのちのGIジャパンC2着馬オーソリティに次ぐ2着と健闘した。前走のチャレンジCは6着だったが、先行馬に有利な流れだったことが敗因で「不得手なレース展開だったけど、悪い内容ではない」とトレーナー。「使うたびに良くなっているし、札幌記念のときよりもずっといいよ」と表情は明るい。
JRA全10場で出走しているように、キャリアが豊富で中京コースも【0・1・1・2】と悪くない。「前めで運んで、バテ比べの消耗戦がいいね」と指揮官はレースをイメージする。強敵と戦いながら着実に力をつけてきたマイネルウィルトス。機は熟した。明け6歳の素質馬が、初の重賞タイトルを手に入れる。 (増本隆一朗)
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