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サマー2000シリーズ第3戦・小倉記念が16日、小倉競馬場で14頭によって争われ、10番人気のアールスターが直線でインを強襲し、初の重賞奪取に成功。鞍上の長岡騎手もデビュー9年目で、うれしい重賞初制覇を飾った。2着に6番人気サトノガーネット、3着に13番人気アウトライアーズが入り、3連単137万4190円の大波乱となった。
勝機とみるや、内ラチ沿いのわずかな間隙に飛び込んだ。勝負のラスト1ハロン。長岡騎手の懸命の右ムチに応え、アールスターが突き抜ける。格上挑戦ながら2着に1馬身差をつける快勝で、人馬ともに初の重賞タイトルをつかみ取った。
「一番は、大きな舞台に乗せていただいた、オーナー、杉山先生、厩舎のスタッフの方々に感謝の気持ちを伝えたかった。こういう形で恩返しができてホッとしています」
デビュー9年目で、重賞騎乗8度目の長岡騎手が感謝の思いを伝えた。好スタートを決め、中団前めのインをキープ。各馬の出入りが激しくなった3コーナーでも、じっと我慢した好判断が最後の伸びにつながった。
「いい位置で競馬ができましたし、道中もいい手応えでした。あとは、僕が進路を探すだけで、馬もよく反応してくれました」
2017年4月の落馬負傷で腎臓破裂の大けがを負い、9月に復帰も騎乗数は減少。12月のフリー転向を機に、18年に美浦から栗東に拠点を移した。知人の紹介で朝一番は杉山晴厩舎の調教を手伝うようになり、築いた縁。アールスターもレースでは初騎乗だったが、調教でまたがり「気持ちが後ろ向きになっていた。そういう馬は悪さをしたり、逆らったりするので、そうならないよう、コミュニケーションをしっかりとりました」と絆を深めてパートナーをVへと導いた。
今年のフェブラリーSでは、僚馬ケイティブレイブも長岡騎手とタッグを組み最低16番人気で2着。起用に応える好騎乗に、杉山調教師は「関東から関西にくるハングリー精神がすさまじい。レースでも内の厳しいところを突いたり、強い気持ちで乗ってくれます」と全幅の信頼を置く。次走は未定だが、強固な絆で結ばれた新星が、芝中距離路線を盛り上げてくれそうだ。(山口大輝)
■アールスター 父ロードカナロア、母ウェーブクイーン、母の父サッカーボーイ。鹿毛の牡5歳。栗東・杉山晴紀厩舎所属。北海道新冠町・若林牧場の生産馬。馬主はKRジャパン。戦績18戦4勝。獲得賞金1億34万2000円。重賞は初勝利。小倉記念は杉山晴紀調教師、長岡禎仁騎手ともに初勝利。馬名は「馬主イニシャル+星」。
■長岡禎仁(ながおか・よしひと) 1993年9月25日生まれ、26歳。和歌山県出身。2012年に美浦・小島茂之厩舎所属でデビュー。初騎乗は同年3月3日(阪神5Rナイク15着)で、初勝利は同年12月9日(中京8R、トップストライド)。18年から栗東に移り、現在は高橋亮厩舎に所属。今年はフェブラリーSでGI初騎乗(ケイティブレイブ)を果たし、2着に入った。16日現在、JRA通算65勝。
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