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ジャパンCの枠順が24日、確定した。外国馬の取捨が馬券のカギを握るレースで、毎年のように外国馬を取材している競馬エイトの野田慶一郎トラックマン(38)が、今年の来日組を分析。イチオシは、やはり凱旋門賞馬デインドリーム。「ディープインパクトのようだ」と、05年の3冠馬を引き合いに出して、絶賛した。ジャパンCは25日、ウインズ新橋、後楽園で金曜発売が行われる。
デインドリームは首が短くて脚が細く、パッと見た感じでは「走る馬」という印象は受けません。ところが動かしてみると、これが一変。ストライドがすごく伸びて弾むように走る。馬というより、ネコ科の動物のようにすべての関節が柔らかく大きく動く。まるでディープインパクトのようで、軽く飛んでいる感じがします。へぇ、こんな体の使い方をするんだ…と感心しました。
ヨーロッパの馬場は芝が深く、重くて力が要るため、ピッチ走法で芝をがっちりつかんで走る馬が多い。脚さばきは「柔らかい=しなやか」というより、どちらかといえば「硬い=力強い」というタイプが圧倒的です。エリザベス女王杯を連覇した英国馬スノーフェアリーも前さばきはゴツゴツとした感じで硬めですが、絶対能力の違いで日本の芝もこなしたといえるでしょう。
デインドリームは非常に柔らかい身のこなしからも、日本の芝の適性は十分でしょう。今年の凱旋門賞はレコードが出る高速馬場で行われましたが、そんな馬場で強い競馬をしたのは納得できます。23日は東京競馬場のダートコースで軽々と弾むように走りました。欧州に比べて軽くて速い日本の芝でも、力を発揮できるはずです。
3歳牝馬にしては落ち着きがあり、堂々とした物腰。表情もキリッとして、好感が持てます。追い切りの動き、内容からも好仕上がりがうかがえます。個人的にも◎の最有力候補です。 (野田慶一郎)
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