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当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2021年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 平地4重賞構成の豪華ウィークの後半戦、日曜日を迎えます。
新良(以下、新) 土曜日の2重賞の結果はまだわかっていませんが、目指すのはもちろん4連勝。日曜日も気合いを入れていきますよ。
編 日曜日は小倉で小倉大賞典、東京でフェブラリーSが組まれていますが……。
新 取り上げるのは言うまでもなくフェブラリーSですね。今年最初のG1で、注目度は段違いですから。
編 当然そうですよね。乗り替わりは6頭いて、上位人気必至の馬も含まれます。
新 チャンスのある馬が多いという印象です。このレースは、現在2年続けて乗り替わりが勝利しているので、今年もそれに続いてもらいましょう。
編 では、新良さんの狙い目を教えてください。
新 戸崎圭太騎手からルメール騎手に乗り替わる⑤オメガギネスを指名します。
編 デビュー以来、すべて戸崎騎手が鞍上を務めてきましたので、この乗り替わりにはちょっと驚きました。
新 陣営の非情な決断。そう表現してもいいでしょう。戸崎騎手のこれまでの騎乗も、決して悪いわけではなかったですから。
編 でも、東海Sの内容に不満が残ったんですかね。
新 本音の部分はわかりませんが、その可能性は十分にあると思います。それだけ、この馬に対する評価が高いということでしょう。
編 そこで、抜てきされたのがルメール騎手です。
新 まさに、本気度の高さの表れですよね。ルメール騎手に強力なお手馬がいないというタイミングだったのもよかったと思います。
編 登録時点では、回避馬が出ないと出走できない状況でしたよね。それでもルメール騎手を確保できたということは、ルメール騎手も「オメガギネスに乗れるのなら」という思いがあったのでしょうか。
新 それは間違いないでしょうね。レモンポップを筆頭に、ダート路線の有力馬の大半が海外に遠征し、手薄なメンバー構成になることは確実でした。だからルメール騎手も、他馬の回避待ちでも依頼を受けることにしたんでしょう。
編 陣営の本気度が高く、鞍上が第一人者となれば、あとは素直に買えばいいと……。
新 まさにその通り。シンプルイズベストです。
編 ルメール騎手は過去にこのレースで何度も好走していますし、任せて安心といったところですね。
新 ご指摘の通り、モズアスコットとカフェファラオで2020年、2021年と連覇を達成するなど、しっかり結果を残しています。東京ダ1600m全体で見ても、勝率は22.0%で圧倒的な1位。勝利数もトップで、2位の菅原明良騎手に25勝もの大きな差をつけています。
編 付け入る隙がないというか、誰も逆らえませんね(笑)。
新 完全な東京ダートマイルマスターですからね。能力のある馬に跨れば、安定して結果を残してくれます。
編 オメガギネスは、初めてのG1挑戦になりますが……。
新 デビュー以来5戦3勝、2着2回でまだ底を見せていません。明け4歳で、これからさらに伸びていくと思います。そしてなにより、今回と同じ舞台で行われた昨秋のグリーンチャンネルCの勝ちっぷりが非常に強かったです。東京のマイルなら強豪相手にも互角以上に渡り合えるとみています。
編 なるほど。あとはルメール騎手に任せるだけですね。
新 当然、人気にはなりますが、まだ半信半疑に思っているファンも多いはずなので、かぶるところまではいかないでしょう。レースの内容次第では、今回のオッズで買えるのは最後という可能性もあります。キッチリ、アタマを取ってもらいましょう。
★その他の注目乗り替わり★
小倉7R ④ウインサマースノー(和田竜二→鮫島克駿)
京都9R ⑨パーティーベル(横山和生→坂井瑠星)
小倉11R ②カテドラル(荻野極→斎藤新)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。