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秋華賞の出走馬が12日に、確定した。「俺のチェックポイント」3日目は、大阪サンスポの増本隆一朗記者がドゥアイズに注目。9着に敗れたオークスの敗因を探り、中間の調整パターンを変えた意図など、ラスト1冠での巻き返しがあるかチェックした。
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穴党からすれば、秋華賞のテーマは〝打倒リバティアイランド〟だ。春の2戦は圧倒的な力を見せつけているが、器用さが問われる京都の芝内回り2000メートルならば差し届かず…の場面もあるのではないか。
逆転候補で注目するのはドゥアイズ。前走のオークス9着を除けば、6戦してオール掲示板内を確保しており、自在性のある脚質が武器だ。それだけに、最後方から見せ場がなかった前走の敗因が何なのか気になる。納得の理由があれば、巻き返しは可能なはずだ。庄野靖志調教師に直撃した。
「前走は返し馬が終わってからテンションが上がってしまって、イレ込みが激しかった。それで出遅れてしまったのが全てだった」
明確な答えが返ってきた。レース前の消耗が激しかったことで力を出し切れていない。力負けではなく、度外視していいだろう。
この中間は、前走の経験を踏まえて追い切りメニューを変更した。これまでは併せ馬が中心だったが、「テンションを上げないために」(庄野師)と単走追いの調整にシフト。11日の栗東CWコースでの最終追い切りは実に滑らかなフットワークが目を引いた。指揮官は「無理をしないで十分な時計。ジョッキー(西村淳也騎手)の感触も良かったし、以前のようにハミに頼ることなく、バランス良く走れるようになっている」と効果を感じている。この日発表された調教後の馬体重はオークス時と比べて4キロの増加。「体が大きくなって見た目も良くなってきた」とひと夏を越しての充実ぶりにも太鼓判を押した。
今回の舞台について「これまでの競馬を見ていると一番合うんじゃないかな。立ち回りのうまさを生かしてほしい」とトレーナーは力を込める。好位をそつなく回ってしぶとく粘り込み、絶対女王にひと泡吹かせるシーンがありそうな気がしてきた。(増本隆一朗)