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3日間競馬の最終日の中山で行われるセントライト記念の追い切りが14日、東西トレセンで行われた。皐月賞馬で日本ダービー2着のソールオリエンスが秋の始動戦に向け美浦Wコースで好調教。貫禄の走りで調教評価『S』となった。栗東ではドゥラエレーデがCWコースで軽快な走りを披露した。
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美浦トレセンに立ち込めたモヤは、朝日が上るとともに晴れ渡った。皐月賞馬ソールオリエンス(ラテン語で朝日)がWコースで軽快な走り。序盤は折り合い重視で進み、直線に向くと軽いタッチでスイスイ加速。4~5馬身前を進んだドゥラモンド(3勝)を軽くかわすと、6ハロン82秒1─11秒7の好タイムで調教評価『S』となった。
「すごくいい状態に仕上がりました。先週速い時計でやったのでいい意味で馬がピリッとしていました。今日は疲れを残さない程度にサラっと。あとは気分良く終えられるように。この2つを重点に、狙い通りの調教ができました」
2週連続で追い切りに騎乗した横山武騎手が仕上がりに自信を見せた。1週前に6ハロン80秒5─11秒3でしっかり追って息を作り、気持ちの面も戦闘モードに。手塚調教師も「先週からだいぶ体つきが引き締まってきた。精神面が煮詰まることなく、変なストレスがないのもいい」と納得の表情だ。
春は歓喜と悔しさを味わった。皐月賞で重馬場をものともせず、衝撃の大外一気。その一方、日本ダービーではゴール前で猛然と追い上げたがクビ差の2着だった。トレーナーは「ずっとマークがきつかった。もう1回やりたいなぁ」と今でも悔しさをにじませるが、その中で「あのスローペースでも折り合えた」と収穫も挙げた。
あれから3カ月半で、ソールオリエンス自身は着実に成長。横山武騎手は「完成するのは古馬になってから」としながらも、「こちらが思った通りの成長曲線を描けるのはすごいことだと思います」と改めて相棒の奥深さを感じ取った。次には菊花賞が控えるが「まずはセントライト記念で1番を目指すだけ」と主戦。ここから先の成績には、もう一点の曇りもないはずだ。
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