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真夏日の府中で繰り広げられた大熱戦。かげろうゆらめく砂上での激しい追い比べから、わずかに抜け出したのは7番人気の伏兵ペイシャエスだ。殊勲の菅原明騎手は、したたる汗を気持ちよさそうにぬぐった。
「これまでは逃げや番手からスムーズな競馬をしていましたが、1600メートルでは忙しい感じだったので、いつもよりためる競馬を心がけました。狙い通りの位置で手応えも良かったので、進路を見つけるだけでした」
前走・青竜Sはハイペースの2番手を追走したものの、最後は後方待機勢に捕まって5着。その反省を踏まえ、普段よりも一列後ろのポジションでジッと末脚を温存した。直線ではスペースのできた内に進路を取り、0秒2差に上位7頭がひしめく混戦からグイッと頭ひとつ抜け出した。
今後は様子を見ながら3週間後に控える3歳ダートの頂上決戦・ジャパンダートダービーに向けて調整される。「折り合いがつくし、距離は延びていいと思う」と小西調教師が言えば、鞍上も「スタミナ豊富で心臓のいい子。長くいい脚を使えるのが長所です」と適性に自信を示す。
フェブラリーS連覇のカフェファラオなど、過去の勝ち馬から14頭のGⅠホースが誕生している名馬への登竜門。「出世レースでコンビを組ませてもらってありがたいです。重賞を勝たせてもらいましたし、この馬と一緒に成長していければ。もちろん、大きいところを狙っていきたいです」とジョッキーは高らかに宣言した。父の日に、父エスポワールシチーに産駒のJRA重賞初Vをプレゼントした
■ペイシャエス 父エスポワールシチー、母リサプシュケ、母の父ワイルドラッシュ。栗毛の牡3歳。美浦・小西一男厩舎所属。北海道様似町・高村伸一氏の生産馬。馬主は北所直人氏。戦績7戦3勝。獲得賞金5836万4000円。重賞は初勝利。ユニコーンSは小西一男調教師、菅原明良騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+父名より」。
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5月26日(日) 05:30 | ||
ウマニティ ウマニティ編集部 | 108878 |