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勝って堂々クラシックへ、ランドオブリバティが前2走の雪辱を果たす。
新馬→芙蓉S連勝時は、その血統的魅力も加わって翌春の主役とみられていた好素材。しかし、ホープフルSの4コーナーでそれが暗転する。コースを外れ、外ラチ沿いまで吹っ飛ぶ大アクシデントで競走を中止。さらに名誉挽回を期待された1番人気の前走のきさらぎ賞でもスタート直後に挟まれ、3着がやっとだった。
一気にツキに見放された現状。しかし見方を変えれば、この2戦の経験は糧にもなるものだ。
まず、2走前に見せた行儀の悪さ。エリート的な無敗進撃を背景に考えると、いかにも突如訪れた変化のようだが、連勝時から鹿戸調教師は「普通の2歳と比べてもかなり幼くて…」と、精神的な成熟度の低さを指摘していた。結果はともあれ、3戦目でそれがレースで露呈したことは対策を考えられた意味でも悪くなく、実際に前走でコーナリングの問題は修正されていた。
さらにいえば、前走の不利だって悪くない。ホープフルSで道中ハナを切っていたとおり、実戦を重ねて前へ行きたがる面も出てきていた。不本意とはいえ、控える形で直線、末脚を発揮できたことは先につながる。
そして今回、いよいよツキも味方し始めている。先週の大雨競馬に続き、今週も中山は雨の予報。デビュー戦で不良馬場を克服しているリバティには、決して不利な材料にはならない。いや、むしろ10F4戦で鍛えたそのスタミナは他馬にはない武器となるはずだ。
「牧場から元気いっぱいで帰ってきたし、動きを見ても何の不安もない」と仕上がりに納得の表情を見せるトレーナーは、「今回はある程度、前で競馬をさせたい」と積極策を示唆する。これぞコントロールに不安がないことの表れ。そして勝ちに行く気持ちの表れといえるだろう。反撃Vで改めてクラシックへの道を明るく照らす。
“究極の3連単”はリバティを1着に固定、2、3着にボーデンを据えた12点。(夕刊フジ)
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