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1週間の密着取材で勝ち馬を探るGI連載。チャンピオンズCは、大阪サンスポの山口大輝記者(27)が担当する。2日目は3連勝中で波に乗るサンライズノヴァに密着。去年は除外の憂き目にあったが、今年は武蔵野Sを制し、優先出走権を獲得しての参戦。身上の切れ味を駆使して、実績どころの牙城を崩すことは可能なのか…。
2年連続で差し馬が勝ち、3年前も上がり最速(3ハロン36秒6)のサウンドトゥルーが3着になっている。基本的に先行馬有利な中京ダートだが、GIになるとペースが速くなり、その傾向は当てはまらないかもしれない。
火曜は3連勝で勢いに乗るサンライズノヴァに照準を定めた。ゴールドドリームやノンコノユメなどの実績馬はいるが、前走の武蔵野Sでは上がり最速の3ハロン34秒8の末脚を披露してV。取りこぼしの多かった馬が勝ちきれるようになったのは強みであり、馬房で担当の棚江助手を直撃した。
「うまく展開や条件も向いてくれたが、馬も力をつけていますよ。もともと(馬体は)良かったけど、去年よりしっかりした。細く見えるけど、つくべきところに(筋肉が)ついてきたかな」
昨年の武蔵野Sが520キロでの出走。今年は14キロ増の534キロでの出走と数字の単純な比較だけでもパワーアップがうかがえる。追い切り前日は坂路で4ハロン65秒5-16秒2。しっかりした走りを見せ、その後の歩く姿もリズミカルで申し分ない。
昨年は収得賞金順で17番目。フルゲート16頭に及ばず“次点”の憂き目にあった。対して今年は、武蔵野Sで優先出走権を獲得し、除外も気にせず思い通りの調教を積んでの出走だ。「今年は出られるわけですからね。頑張ってほしいです。GIでもチャンスはあると思っています」と生野助手は力を込めた。
JRA・GI初挑戦となった今年のフェブラリーSは4着だった。1着ノンコノユメ、2着ゴールドドリームなどに後れを取ったが、勝ち馬との差は3馬身半。「少しでも詰められれば…。チャレンジですよ」と棚江助手はうなずいた。まだ4歳馬、若さと勢いは大きな武器となりそうで目が離せない。 (山口大輝)
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