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第44回札幌2歳S(5日、札幌9R、GIII、2歳オープン、馬齢、芝1800メートル、1着本賞金3200万円=出走14頭)藤岡佑介騎乗で3番人気のサンディエゴシチーが、デビュー3連勝でGIII獲りに成功した。1分49秒7(良)。2着は2番手追走から粘り込んだ4番人気のモズ。1番人気のダノンパッションは伸びを欠いて4着に敗れた。
絶対に負けるもんか!! 新馬→クローバー賞を連勝し、メンバー唯一の2勝馬ながら3番人気に甘んじたサンディエゴシチーが、藤岡佑介騎手の叱咤に応えて出世レースを無敗で制覇した。
道中は内ラチ沿いの3番手で脚を温存して末脚勝負に賭けた。直線入り口でモズの内側が開くとすかさず突っ込み、懸命に右ムチを振るう藤岡佑。サンディエゴもそれに応えてギュンと伸びて1馬身1/2差をつけてV3達成した。
ゴールの瞬間、左拳をギュッと握りしめた藤岡佑は「スタートが良く、いい位置で競馬ができた。1度使って凄く良くなっていたしね。4角で前がパッと開いた時もいい反応を見せてくれた。乗り手に従順で学習能力も高い。距離が延びても大丈夫」と笑顔が弾けた。
札幌2歳S優勝馬では、ジャングルポケット(00年)、ロジユニヴァース(08年)がダービー制覇。06年のGII東海S(ハードクリスタル)以来2度目のJRA重賞制覇となった作田誠二調教師も「馬自身も競馬を覚えている。この後はいったん放牧に出て、秋の東京を1度経験させたい」と3歳最高峰レースを視野に入れている。
次走は東スポ杯2歳S(11月21日、東京、GIII、芝1800メートル)が有力のサンディエゴシチー。1戦ごとに進化し続けるマンハッタンカフェ産駒の連勝記録も含め、今後の活躍が大いに楽しみだ。(片岡良典)