競馬ニュース > 記事
1週間の密着取材でGIの勝ち馬を探し出す好評企画『東西現場記者走る』。安田記念を担当するのは東京サンスポ・漆山貴禎記者(37)だ。初登場のフェブラリーSを的中させた東大出身の“赤門記者”は連勝を目指して、26日夜に栗東入り。初日はインディチャンプを取り上げた。高速決着&暑さに強いステイゴールド産駒から、大仕事の予感が漂う。
初登場から、約3カ月ぶりにお鉢が回ってきた。幸先良くフェブラリーSを的中できたが、やはり本命馬(ゴールドドリーム)が2着ではスッキリしない。ダートと芝の違いこそあれ、舞台は同じ東京のマイル戦。データ分析と取材の手応えを融合させ、今度こそ勝ち馬を仕留めたい。
初日に注目するのはインディチャンプだ。昨年7月から芝1600メートルで3連勝。良馬場の東京新聞杯は1分31秒9で快勝した。この時計はレースレコードで、速い時計が出にくい1回東京でも過去最速。目下の高速馬場にはぴったりだ。ただ、前走のマイラーズC(4着)で連勝がストップ。敗因を探るべく、音無厩舎へ足を運んだ。
調教を終えて対応してくれたのは番頭格の生野助手。「帰厩時から体(体重)が増えていて、絞り切れなかったですね。それに、ゆっくりした流れでりきんでいました」と敗戦を振り返る。前走時の馬体重は10キロ増で過去最高の470キロ。しかも、3ハロン通過が36秒0のスローペースで何度か口を割って掛かるしぐさも見せていた。確かに、自慢の切れ味が鈍っても仕方ない。
中間は再び短期放牧を挟んだが「りきみが抜けて雰囲気はいいですよ。使った上積みもあって状態はすごくいいです」と同助手は巻き返しに自信を示す。レース週に向けてタイムが遅くなっていった前走時とは違い、16日に坂路4ハロン52秒3、22日に同51秒0と意欲的な調整を消化。今週も「52秒は切ってくると思う」とGI初挑戦に向けてメイチの仕上げを施す。
血統的にも“旬”を迎えている。ステイゴールド産駒の通算月別連対率を調べると、ベスト3は〔1〕6月(18・6%)、〔2〕7月(17・9%)、〔3〕5月(16・6%)と、暑くなる時季に集中。最高気温が32度を超えた26日の東京では、ルックトゥワイス(目黒記念)、バレリオ(青嵐賞)と2勝を挙げた。自身も昨年7月に中京の有松特別を勝っており、叔父のリアルインパクトは2011年の覇者だ。内徳厩務員の証言も興味深い。
「(鹿毛の)毛色からいっても(暑さは)大丈夫じゃないかな。芦毛や栗毛は弱いけど、鹿毛や黒鹿毛は強いから」と断言する。一般的に芦毛や栗毛は夏場が得意とされているが「全然違う。パドックを見てみい。(夏負けの兆候である)目の周りが黒い馬が多いで」。この道30年を超すベテランの経験からも裏打ちされた“夏男”が、大仕事をやってのけるかも-。
しかし、取材はまだまだ序盤戦。結論を出すには早すぎる。火曜は近走で結果が出ていないGIホースの巻き返しの可能性を探ってみたい。 (漆山貴禎)
現場記者走るとは 2014年の春に始まったGI限定の連載企画。東西サンスポの精鋭記者がトレセンで1週間の密着取材を行い、勝ち馬に迫る。結論を出すのはレース当日の日曜付の紙面。漆山記者は今年のフェブラリーSで初登場し、◎ゴールドドリームから▲◎△で3連複2310円的中と、好スタートを切った。
★安田記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
このニュースへのコメント
人気ニュース
【日本ダービー2024】有名人の予想に乗ろう! 徳光和夫さん、大久保先生、霜降り明星・粗品さんなどズラリ!競馬大好き芸能人・著名人がファイナルジャッジ! |
||
5月26日(日) 05:30 | ||
ウマニティ ウマニティ編集部 | 108878 |