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今週から秋の中山開催が始まる。日曜メインは、サマーマイルシリーズの最終戦、京成杯オータムハンデキャップ。2014年の朝日杯FSを制したダノンプラチナが、一昨年の富士S以来1年11カ月ぶりの勝利を狙っている。9カ月半の休み明けだった前走の関屋記念は5着に敗れたが、見せ場たっぷりのレースぶり。ひと叩きされた上積みは大きく、今度こそ完全復活を遂げる。
3年前の2歳王者ダノンプラチナが、9カ月半ぶりの実戦を叩かれ、上昇カーブを描いている。
「前走を使った疲れやダメージもなく、ここまで順調に来ています。7カ月ぶりだった昨年(斤量58キロで0秒3差の3着)よりも、デキはいいですね」
佐藤助手の表情が和らぐ。前走の関屋記念は勝ったマルターズアポジーから0秒3差の5着。スタートのタイミングが合わず、12番手からのレースとなったが、直線では最内を突いて追い込み、差を詰めた。逃げ→2番手の行った行ったの決着だったことを考えれば、展開にも泣かされた一戦だったといえる。
「直線は突き抜けるかと思ったが、あと100メートルで止まった。それでも地力は見せてくれたし、順調に使っていければ」とはレース後の蛯名騎手。デビュー戦から続けて手綱を取る鞍上は、パートナーの能力を再認識するとともに、今後の手応えを口にしていた。
1週前追い切りは、3頭併せの内を追走する形で、美浦坂路4ハロン52秒2の好時計。中と併入し、外に1秒1先着を果たした。「1回使って息もできて、動きも素軽かった」と国枝調教師。蹄(ひづめ)や脚元の不安も今はなく、前走を使った上積みはかなり大きいはずだ。
日曜の特別登録の段階では除外対象だったが、月曜に斤量がトップハンデタイの58キロに決まり、フルゲート16頭の出走枠に入った。
「斤量に関しては相手も58キロ、57・5キロを背負うし、上下差もそれほどありませんから。今後のことを考えれば、ここは勝ってほしいですね」と佐藤助手も力が入る。
復帰戦の関屋記念で敗れはしたが、力は十分示した。これまでは賞金除外や脚部不安などで順調にレースを使うことが難しかったが、今回は違う。ダノンプラチナが一昨年10月の富士S以来の勝利で、GI馬の輝きを取り戻す。 (花田隆)
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