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牝馬のGIエリザベス女王杯(11日、京都、芝2200メートル)に出走予定のヴィルシーナ(栗・友道、牝3)が1日、栗東トレセンで1週前追い切りを行った。CWコースでの3頭併せで、ラスト1ハロン11秒4と鋭く脚を伸ばして最先着。牝馬3冠レースですべて2着だった3歳世代ナンバー2が、古馬相手に悲願のGI制覇を狙う。
秋本番を感じさせる冷気が漂うCWコースで、ヴィルシーナが躍動。手綱越しに伝わる手応えに、竹之下騎手(本番は内田博騎手)の頬が思わず緩んだ。
「しまい重点でテンにゆったり入った分、最後は気持ちいいくらいの切れ味だった。一戦ごとに力をつけていて、秋華賞のときよりもさらにパワーアップしているね」
牝馬3冠レース最終戦の秋華賞から中2週での追い切りは、先行するグリッターウイング(牡5OP)と後ろにつけたラシンティランテ(牝3、1600万下)に挟まれる形でスタートした。徐々にスピードアップし、直線入り口で他の2頭と馬体を併せてから軽く仕掛けられると、スッと前に出て、ラシンティランテに半馬身差をつけて最先着した。ラスト1ハロンは11秒4(6ハロン87秒2)。馬なりで抜群の切れ味を披露した。
秋華賞は女王ジェンティルドンナにわずか7センチのハナ差で惜敗し、牝馬3冠レースすべて2着の非運。ただ、友道調教師は「秋華賞がメイチじゃなく、秋は3戦目のエリザベス女王杯に一番のピークをと思っていた」と明かす。
今回は宿敵ジェンティルドンナが不在。悲願のGI制覇へ最大のチャンスが訪れた。「3歳代表として古馬に挑戦したい。楽しみです」。ヴィルシーナが古馬を蹴散らし、今度こそトップでゴールを駆け抜ける。 (川端亮平)
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