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牝馬3冠の最終戦、秋華賞(GI、芝2000メートル)の追い切りが11日、東西トレセンで行われた。春2冠でともに2着のヴィルシーナは栗東坂路で軽快な動きを見せ、ローズSを発熱で取り消したハナズゴールは控えめな内容ながら順調さをアピールした。秋華賞は12日に枠順が確定、13日に前日発売が行われる。
牝馬3冠レースの最後の舞台で、ライバルに一矢を報いる-。
ヴィルシーナが盤石の態勢だ。坂路4ハロン55秒5、ラスト1ハロン12秒8のタイムを余力残しでマーク。肌寒さを吹き飛ばす力走を披露した。
「最高のデキです。春の悔しさを何とか晴らしたいですね。最後の1冠を取らせてあげたい」
友道調教師が悲願のGI制覇へ意気込みを語った。春の桜花賞とオークス、さらに復帰戦のローズSと、すべてジェンティルドンナの2着に敗れた。“銀メダル”はもういらない。
4日の坂路で厳しい調教を消化(4ハロン52秒0)しており、最終調整は反応を確かめる程度だった。ゆっくりと進み、徐々にペースアップしながら直線の急勾配へ。素軽い脚さばきで駆け上がった。
角馬場でのウオーミングアップの際、テンションが上がって後肢を高く跳ね上げる“尻っぱね”を連発。春に見せていたが、ローズSの中間より頻度は明らかに高くなっている。「前回(ローズS)よりも気持ちが入っています。張りがよくなって体にボリュームも出ました」と安田調教助手。心身とも戦闘モードだ。
打倒ジェンティルへ向け、トレーナーはキッパリと言い切る。
「京都の内回りは難しいコースですが、器用なタイプで不安はないですね。前走のプラス体重は成長分。パワーアップもしています。あとは力関係だけです」
全7戦【3・3・1・0】の堅実駆け。コース、展開を問わず、毎回必ず自分の力を発揮する。逆転の可能性を秘めたナンバーツーが、こん身の仕上がりで挑む大一番。借りはきっちり返す。(宇恵英志)
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(退会ユーザー)