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アーリントンCは阪神芝1600mで施行される3歳限定のG3。
2018年に従来の2月下旬、あるいは3月上旬から、現行の4月上旬に開催時期が移行され、NHKマイルCのトライアル競走になった。
G1への三枚の切符がかかる一戦を制するのはどの馬なのか。過去10年のデータを使用し、勝ち馬を探っていきたい。
逃げ馬の成績は[2-0-1-7]。馬券内へ走った馬の内訳は2014年1番人気1着ミッキーアイル、2015年7番人気3着マテンロウハピネス、2019年12番人気1着イベリス。
次走G1を勝つミッキーアイルは順当勝ちも、残り2頭は人気薄での好走。各々半マイルは2015年48秒1、2019年47秒4と緩め、どちらも前走は芝1400mで前に位置を取っていた。
距離延長馬がスピードの違いでハナに立ち、ペースを緩めて粘るのは穴馬台頭のひとつのパターンのように思え、今年の距離延長馬2頭(アレンジャー、タイキヴァンクール)が、どちらかと言えば差し脚を活かすタイプなのは惜しい。また、どの馬が逃げるのか判断しにくい組み合わせでもある。
阪神芝1600mのスタートは、2コーナーを過ぎたあたり。3コーナーまでは444m。直近3年のアーリントンCは、フルゲートでの開催となり、重馬場の2年も前半3ハロン34秒台となっている。3、4コーナーの角度は緩く、直線は急坂を含む474m。末脚のたしかさを求められるレイアウト。
前走逃げた馬を見ると、シヴァースとグローリーアテインがいる。両馬ともに、前半行きたがるのを抑えられながらハナに立っており、再度ハナに立つかは微妙なところ。
ただ、シヴァースのきさらぎ賞(3着)はタイムが良く、グローリーアテインの1勝クラス(3着)は、勝ち馬が次走ニュージーランドT3着だから、この2頭がハナに立ち、ペースを落とせるなら残り目もありそうだ。
先週日曜の阪神メイン、同じコースの桜花賞は、1~4着馬は馬場の真ん中より外目から伸びてきていた。近年はイン前有利がトレンドだっただけに傾向変化が見られる。京都改修工事が終わり、馬場の造りが違うのかもしれない。
この点に留意しつつ、有力馬を見ていくと、前走阪神マイルを上がり最速で勝ったディスペランツァやジュンヴァンケットに、京都マイルを上がり最速で差し切ったオフトレイル、中山内回りより阪神外回りが走りやすそうなチャンネルトンネルなど、今の馬場に合いそうな馬がわりと多い。どの馬から入るべきか。
◎ディスペランツァ。デビュー4戦は芝2000mを走り、重賞では京都2歳S6着、ホープフルS9着。2戦とも、後ろ有利の展開を後方からそこそこ伸びた。前走は2ハロン短縮し、マイル初参戦。出遅れから道中は11頭立ての最後方、半マイル47秒3の前が残る流れを、直線大外から上がり33秒1で豪快な差し切り。インパクトのある勝ち方だった。マイルの流れに慣れも見込め、再度期待したい。馬券は◎の単複。グローリーアテイン、シヴァースへの馬連・ワイド。