当企画のコンセプトにつきましては、コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2021年以降の結果をもとに集計


編集部（以下、編）　新良さん、お見事すぎます！　新年最初のメインターゲットとなった中山金杯で1着馬のリカンカブールを推奨。5番人気で単勝は780円、複勝は270円でした。

新良（以下、新）　こちらの期待通り、津村明秀騎手がスタートを決めてうまく乗ってくれましたよね。想定よりもポジションは前めでしたが、しっかり折り合っていましたし、完璧な騎乗でした。ありがとうございます（笑）。

編　京都金杯で、乗り替わり最先着の2着セッションを指名していたのも素晴らしかったです。初日は推奨馬4頭中3頭が馬券圏内で、単勝回収率は195%、複勝回収率は165%。スタートダッシュに成功しましたね。


新　はい。幸先の良いスタートが切れました。このあと行われる日曜日の対象レースでも、推奨馬たちに頑張ってもらいたいです。

編　勢いに乗って、ガンガン好走してもらいましょう。そして残るは月曜日。3日間開催のラストを飾る重賞は、シンザン記念になります。注目の乗り替わりはありますかね。

新　過去を振り返ると、継続騎乗と乗り替わりはほぼ五分五分の成績なんですが、乗り替わりに関しては面白いジンクスのようなものがあるんですよ。

編　なんでしょう。とても気になります。

新　京都で行われた直近の2回は、いずれも川田将雅騎手に乗り替わった馬が1番人気に支持され、馬券圏外に大敗しているんです。それを踏まえて、今年の出走表をご覧になってください。

編　今年は4年ぶりに京都で開催。川田騎手は乗り替わりでノーブルロジャーに騎乗。ノーブルロジャーは1番人気になるかどうかは微妙ながら、上位人気は必至。なるほど、そういうことですか（笑）。

新　そういうことなんです（笑）。明確な根拠はないですし、あくまでたまたまかもしれませんが、乗り替わりで人気を集めた川田騎手騎乗馬が連続してあっさり負けているのは事実。二度あることは三度あると言いますからね。

編　つまり、ノーブルロジャーを軽視して、配当妙味のある馬を狙う作戦が推奨されるわけですね。


新　ご名答です。馬や川田騎手には申し訳ないですが、どんどん人気を吸収して、飛んでもらえないかなと。これが馬券ファンの本音でしょう。

編　予想の方針はわかりました。では、肝心の狙い目はどの馬になりますか？

新　ルメール騎手からルメートル騎手に乗り替わる⑪シトラールに注目します。

編　おお、出ましたね、噂のルメートル騎手。名前が似ていてややこしいですが、果たして実力もルメール騎手級なのでしょうか？

新　土曜日は10鞍騎乗して1勝という結果でしたが、正直日本で乗り始めて間もないので、真の実力はまだわかりません。ただ、下手なわけはないと私は考えています。少なくとも、日本のリーディング上位騎手レベルの力は持っているのではないかと。

編　そう考える根拠をお願いします。

新　30代半ばで騎手として脂が乗っている時期ですし、昨年はフランスの牝馬二冠をはじめG1を5つ制すなど勢いもあります。フランスリーディングは5位。単なるラッキーで記録できる成績ではありません。

編　なるほど。フランスのジョッキーは日本で活躍している印象がありますし、うまくハマるかもしれないですね。


新　そうなんですよ。ルメール騎手だけでなく、古くはペリエ騎手が短期免許で活躍しましたし、その後はスミヨン騎手が存在感を発揮していますよね。舞台が中山だとポジション意識の高くない欧州騎手は避けたくなりますが、末脚を活かせる京都の外回りであれば問題ないはず。人気にならない今のうちに、先物買いしておきたいですね。

編　馬はルメール騎手が手放したように見えますし、人気を集めることはなさそうです。

新　当然、ルメール騎手が騎乗するエコロブルームは有力ですが、走破タイムや上がりタイムを見るに、シトラールとは大きな差は感じられません。今をときめくスワーヴリチャード産駒で、母系も成長力のある血統。一発の力は秘めていると思います。

編　レースが終わってみたら、ルメール騎手が選択を誤ったという結末になることも（笑）。

新　おおいにあるでしょうね。馬が強いだけでなく、ルメートル騎手もめちゃくちゃうまかった、というオマケも付くかもしれません（笑）。

編　ここは押さえておかないと怖いですね。

新　最低でも、ヒモの1頭に加えておくことをオススメします。もちろん私は、アタマに据えた馬券も買いますよ！


★その他の注目乗り替わり★
中山9R　⑨マオノアラシ（菱田裕二→横山武史）
中山10R　①ダノンブレット（松山弘平→横山武史）
京都10R　⑪エーデルブルーメ（斎藤新→川田将雅）



【プロフィール】
新良武志（しんら・たけし）
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』（ベストセラーズ）、『ジョッキー未来予測2019』（秀和システム）。

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