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今週は2歳マイル王を決める朝日杯FSが行われる。「俺のチェックポイント」初日は、大阪サンスポの山口大輝記者がティニア陣営を直撃。デビューから2戦はともに1400メートル戦で、1ハロンの距離延長が克服可能かを探った。
先週の阪神JFは、リバティアイランドが1番人気に応えてV。ただ、2着に12番人気のシンリョクカ、3着に10番人気のドゥアイズと人気薄も激走し、波乱となった。特に、2着馬は1戦1勝で、実績だけでは測れない難しさを痛感。そこで注目したのが2戦1勝のティニアだ。
父は英国でGⅠ10勝のフランケル。2020年にこのレースを制したグレナディアガーズも同産駒だ。祖母ドリームオブサマーが米GⅠ勝ちがあり、伯父クリエイティヴコーズもGⅠホース。ポテンシャルを感じさせる血統背景を持つ。
ただ、気がかりなのが距離だ。ここまで2戦はともに1400メートル戦。今回は外回りの阪神マイルで、スピードだけで乗り切るのは容易ではない。1ハロンの距離延長が克服可能か? 早速、池江厩舎に向かい、音瀬助手を直撃した。「レースぶりを見ていても大丈夫だと思います。福永騎手も『もう少し距離があっても』と言っていました」と気にしていない様子。2戦ともに上がり最速をマーク。前走も2着に敗れこそしたが、ゴールまでしっかりと末脚を伸ばせていた。
フランケル産駒は気性の激しい馬も多く、その点も気になるところだが、「気難しいところを見せないよう、考慮しながら調整していますし、そういうところは見せません。思い描いた通りに来ています。賢い馬ですよ」と世話役。1600メートルをこなす下地はしっかりとあるといえそうだ。
中間も順調に調整されており、「特に疲れも見せず、馬の様子をみながら調整ができています。まだ背腰の緩さなど感じますが、そのぶん上積みはあると思います。その中でどれだけやれるか」と音瀬助手は力を込める。
未知の魅力は十分。追い切りなども考慮して、じっくりと考えていきたい。(山口大輝)