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NHKマイルCの追い切りが5日に行われ、アーリントンCで重賞初制覇を飾ったホウオウアマゾンが、栗東トレセンの坂路コースで4ハロン53秒6-12秒4をマーク。馬なりながらパワフルな動きを披露し、調教評価は「A」となった。初めて騎乗した武豊騎手も好感触で、3歳馬のマイル王へ視界良好だ。
迫力満点の最終デモだ。アーリントンCを快勝したホウオウアマゾンが、新コンビの武豊騎手を背に栗東坂路で4ハロン53秒6を計時。小雨が降る中、引っ張り切りの手応えで力強く駆け上がった。
「そんなに強い調教はいらないと言われていた。動きもいいし、素直ですごく乗りやすいね。特に気になるところはありませんでした」
武豊騎手が好感触を口にした。初コンビの人馬が呼吸を合わせて、パワフルに登坂。余力十分に、ラスト1ハロン12秒4でフィニッシュした。矢作調教師も「先週しっかり負荷(栗東CW5ハロン63秒9)をかけているので馬なりで、気分良く坂を上がってもらった。優等生で折り合いもつくし、センスもある馬。状態は上がってきています」とうなずいた。
4カ月ぶりのアーリントンCを快勝。2番手から抜け出し重賞初制覇を飾った。この中間は角馬場で8の字でのハッキング(軽めのキャンター)を取り入れるなど、調整を工夫。普段使っていない筋肉を使うことで、(体の)踏ん張りが効くようにするのが目的で、池田厩務員も「バランスが良くなってきている」と進化を証言する。
武豊騎手は右足甲の骨折から復帰した1日に、いきなり2勝をマーク。NHKマイルCは1997年シーキングザパール、2001年クロフネ、06年ロジックで制覇しており、勝てば単独トップの4勝目となる。
「競馬が上手そうなイメージ。スタートもよくて、好位で折り合って、ラストもしっかりしているというイメージです」。昨年は同じ矢作厩舎のサトノインプレッサで挑んだものの3番人気で13着に敗れているだけに、「(矢作厩舎には)また声をかけてもらったので」と気合が入る。
全6戦が1600メートル戦のホウオウアマゾン。頼もしいレジェンドを鞍上に迎え、狙いすましたマイル王の称号を奪い取る。 (長田良三)
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