名門・角居厩舎の最後の出走は阪神９Ｒのワイドソロモン。４コーナーを先頭で回ったが、７着に終わった。角居調教師は「期待に応えられませんでしたが、馬は傷んでいませんでしたし、（無事に競走を終えて）ホッとしています」と話し、ウイナーズサークル横で武豊、福永両騎手、吉岡調教師から花束を受け取り、記念撮影に収まった。

　「一緒に競馬サークルで頑張った仲間が（勇退を）惜しんでくれたのがうれしかった。ありがたいです」

　ウオッカで牝馬として６４年ぶりに日本ダービーを制覇するなど現役最多のＧＩ３８勝（海外、地方含む）。２０１１年には東日本大震災の２週間後、ドバイワールドＣにヴィクトワールピサで挑んで日本馬初Ｖ。列島に勇気と感動を届けた。

　今後は故郷の石川県に戻り、家業の天理教の教会で活動しながら、引退馬のキャリア支援も続ける。競馬界のパイオニアは、穏やかな表情でターフに別れを告げた。

　◆田所調教師「競馬サークルにおいて、やるだけのことはやれました。オーナー、スタッフ、関係各所のご尽力のおかげです」

　◆西浦調教師「騎手時代にカツラギエースやヤエノムテキ、調教師としてテイエムオーシャン、カワカミプリンセスで牝馬のＧＩを勝ち、ホッコータルマエで牡馬のＧＩを勝ったことは人生で一番の思い出です」

　◆星野調教師（中山８ＲカイアワセでＶ）「こんな脚を使うとはね。ジョッキーの最後は２着（ラグビーカイザー）だったから、勝てて本当に良かった」

　◆松田調教師（最終日は阪神７ＲサイモンルモンドでＶ）「終わった感じは、今はしません。自分としては夢のような日々。永遠に今のスタッフと仕事がしたいです」

　◆湯窪調教師「無事にゴールに入ってくれてホッとした。たくさんの勝ち星を挙げられなかったし、ＧＩも勝てなかったけど、オーナー、ファンに対して自分なりに頑張ってきた」

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