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平安Sにはダイショウジェット、ロールオブザダイスなどの有力馬が出走予定だが、注目は京都ダート1800メートルのレコードホルダーのウォータクティクス(栗・池江寿、牡5)だ。かつては6連勝で一躍ダートの新星に躍り出た強豪。不振の時期を経て、このレースで再びスターダムに返り咲く。
狂った歯車は再びかみ合うのか。昨年のアンタレスS勝ち馬ウォータクティクスが、復活を賭けて平安Sに挑む。
08年4月の未勝利戦を勝ってからアンタレスSまで6連勝。だが、東海Sを暴走気味の逃げで16着に敗れ、その勢いは失われた。休養後のエルムSはじんましんで取り消し。復帰した白山大賞典も前走のトパーズSも馬券に絡むことはなかった。
「トパーズSは2番手の競馬でバタッと止まらなかったし、収穫はあったと思います。逃げるというより引っかかる馬なので、包まれずに自分のリズムで走れば大丈夫」
吉村調教助手は敗れても前走の内容に悲観していない。父ウォーエンブレム譲りの激しい気性が災いして、強さともろさが同居するが、ひとたび走りに集中すると、その強さは止まらなくなる。
「エルムSで、急にじんましんになったのは、どこか体調面がおかしかったのかも。でも2度叩いて、今回はなんの不安もなく調整できていますから、状態は間違いなく良くなっています」
吉村助手は今度こそ、この馬本来の力を出せると確信している。京都のダート1800メートルは5戦4勝。アンタレスSではレコード(1分47秒8)を叩き出した得意の舞台なら、復活のおぜん立てはそろったといっていい。6連勝でGI級と騒がれたウォータクティクス。その本来の走りを取り戻せば、どの馬もついてくることはできないはずだ。(柴田章利)
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