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国内外の強豪が集結するジャパンカップ(GI、芝2400メートル)が、27日に東京競馬場で行われる。最も注目を集めるのは、歌手、北島三郎(80)の所有馬で、GIを2勝しているキタサンブラック(牡4歳)だ。サンケイスポーツでは、同馬を管理する清水久詞調教師(44)=栗東=を直撃。愛馬の状態や秋のGI戦線にかける意気込みを聞き出した。 (取材構成・宇恵英志)
--ジャパンC、有馬記念と年内はあと2戦
「2戦ともに勝つつもりで、目いっぱい仕上げていきますよ。毎回、変な競馬はしない馬ですし、今回もいい競馬をするでしょう。今回ももちろん、勝ちたいです」
--京都大賞典は、2番手から抜け出して快勝
「先手を奪うのではなく、控える競馬で勝てたのは大収穫でした。その前の数走は逃げていたので、唯一の心配が、ああいう形になったときに、結果を残せるかだと思っていました。正直、状態も8分といったところでしたが、それでも勝ってくれて、今後へ向けて自信を深めました」
--改めて、この馬の長所は
「“テンよし、中よし、しまいよし”の馬ですからね。注文をつけるところがありません。スタートをスッと出て、前に行けるスピードもあります。追ってからも伸びますからね。折り合いの心配もありません。背中からトモ(お尻を含めた後脚の部分)にかけての筋肉を上手に使える馬で、だから体を上手に使えます。デビュー当初の、もともとの能力の高いところから、今はさらに力をつけた印象です」
--今年は【2・1・1・0】の好成績で充実期
「いや、本物になるのは来年ですよ。確かに昨年と比べれば全体的に筋肉はつきましたが、トモはまだ良くなると思います。完成すればすごい馬になりますよ」
--中間の気配は
「1週前調教(栗東CWコース6ハロン79秒5、ラスト1ハロン11秒7)の動きも文句なしでしたね。見た目以上に速い時計が出ていました。風格、オーラが出ていますよ。このまま順調にレースを迎えられれば」
--今回は東京芝2400メートルが舞台。レースのイメージは
「馬場、コースを問わずにどこでも走る馬です。先頭に行きたい馬がいれば行かせればいいですし、先頭に行く馬がいなければ自分でペースをつくればいい。武豊騎手が持ち味を十分に生かした競馬をしてくれるので、安心しています」
--3度目のGI制覇に期待がかかる
「今回はゴールドアクターや海外からの招待馬など、強い馬が集まりますが、自分の競馬をするだけです。走るたびに僕の想像を超える走りを見せてくれる馬。今回も楽しみにしています」