牝馬３冠最終戦、秋華賞（ＧＩ、芝２０００メートル）が１６日、京都競馬場で行われる。３歳牝馬のＧＩに強いサンケイスポーツ・加藤隆宏記者は、桜花賞２着、オークス３着のホエールキャプチャ（美浦・田中清隆厩舎）が本命。ひと夏越して心身ともに成長しており、トライアルのローズＳを快勝したあとも順調そのもの。好調・加藤記者の後押しを得て、ホエールキャプチャが悲願のＧＩ制覇を果たす。

　リハーサルは万全。◎ホエールキャプチャが待ちに待った主役の座を射止める。

　春の２冠は運のなさに泣いた。桜花賞（コンマ１秒差の２着）は（１６）番枠のため、外々を余分に走らされ、オークス（タイム差なしの３着）は出遅れ。あと一歩のところで涙をのんだが、この秋は流れがホエールキャプチャに向いてきた。

　前哨戦のローズＳを軽やかに白星発進。桜花賞馬マルセリーナ（６着）やオークス馬エリンコート（１０着）が掲示板にも載れなかったのに対し、２番手から抜け出す正攻法で、きっちりと結果を出した。スローペースでも折り合いを欠くこともなく、自己最速の上がり３ハロン３３秒８マーク。ひと夏越しての上昇度はライバルをはるかにしのぐ。心身とも成長し、パワーアップした姿を見せつけたのだ。

　前走後も栗東に滞在して、調整過程は順調の一語。ローズＳの反動はまるで見られず、動きはさらに良くなった。追い切りは動き、時計とも満点。馬体は丸みを帯び、白く輝いている。究極の仕上がりと言っていい。

　通算成績は【４・３・２・０】。４着以下がないように、距離、コース、馬場状態を問わない安定感は大きな武器だ。流れに応じて自在に動けるのも心強い。直線距離が３２８メートルで、トリッキーと言われる京都の内回りコースにも手を焼く心配はない。

　総合力が高く、弱点らしい弱点は見当たらない。３冠最終戦でホエールキャプチャが、桜花賞、オークスの借りを返し、３歳牝馬最強の座に就く。

　馬単は（１２）（４）、（１２）（１８）を本線に（１２）（６）、（１２）（９）、（１２）（１５）、（１２）（１６）。３連単は（１２）の１着固定１８点で勝負する。（加藤隆宏）

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