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第46回京王杯2歳S(13日、東京11R、GII、2歳オープン、馬齢、芝1400メートル、1着本賞金3800万円 =出走15頭)ミルコ・デムーロ騎乗で7番人気のグランプリボスが外から力強く差し切って快勝。デビュー3戦目で重賞初Vを飾った。デムーロは短期免許初日での重賞勝ち。1分21秒8(良)。2着は2番人気のディープインパクト産駒リアルインパクト。3着に13番人気のテイエムオオタカが入り、3連単は51万円台の波乱となった。グランプリボスは次走、朝日杯フューチュリティS(12月19日、中山、GI、芝1600メートル)に向かう。
イタリアの名手が、挨拶がわりに強烈な重賞Vを飾った。デイリー杯2歳Sで7着に敗れたグランプリボスを駆って、見事な差し切り勝ち。短期免許での騎乗初日から2勝2着1回と存在感を見せつけた。
「スタートが良く、道中もリラックスしていた。直線も内にスペースがなかったので外へ。馬の調子も良くて勝つことができたね」
陽気なイタリアンは満面の笑み。道中は矢作調教師の指示通り折り合いに専念し、直線で外に持ち出すと楽に抜け出す完勝。最後までしっかり伸び、3/4馬身差という着差以上の強さだ。
「今回はデキが違うという手応えがありました。前走の敗因を踏まえた調整で結果を出せたのは、調教師としてうれしいですね」
行きたがって失速した前走を糧に、調教を工夫して臨んだ一戦。矢作師にとっては、厩舎の看板馬スーパーホーネットが故障で引退した直後だけに喜びもひとしお。「ミルコ(デムーロ)もマイルまではもつと言ってくれました。次は朝日杯に向かいます」とGI獲りに挑む。「こんなにいいスタートはない。これからもベストを尽くします」と言うデムーロともども、寒くなる時期の競馬をホットにしてくれそうだ。(黒田栄一郎)