みやこＳの追い切りが３日、栗東トレセンで行われた。一昨年２着のヒストリーメイカーは、朝一番の坂路で力強い動きを披露し、仕上がりの良さをアピール。手綱を取るデビュー２年目の小沢大仁騎手（１９）＝栗・松永昌＝は、８歳のベテランとのコンビでＪＲＡ重賞初制覇を狙う。

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８歳でもまだまだ衰え知らずだ。ヒストリーメイカーが栗東坂路を単走で力強く駆け上がり、好仕上がりをアピールした。手綱から伝わる感触の良さに小沢騎手の頰が緩む。

「まとまった時計が出ていて、スムーズに手前も替えていました。いい追い切りができました」


朝一番の坂路で加速ラップを刻み、ラストは一杯に追われて１２秒３（４ハロン５２秒５）で踏ん張った。１０月２７日の１週前追い切りにも小沢騎手がまたがり、ＣＷコースの３頭併せで６ハロン８１秒５－１２秒３と負荷をかけられており、３カ月ぶりでもきっちり態勢は整った。見届けた新谷調教師も「思い描いた理想的な追い切りができた」とうなずいた。

これまで重賞で４度の２着。テーオーケインズやメイショウハリオなどとしのぎを削り、今年に入ってもマーチＳ３着やプロキオンＳ２着など重賞級の脚力は健在だ。ＪＢＣクラシックにも選出されたが、「左回りは成績が良くない。阪神の方が勝負になる」とトレーナー。重賞２着２回を含む【１・２・０・１】の得意舞台に照準を合わせた。

小沢騎手と初コンビの２走前・プロキオンＳは、１４番人気の低評価を覆して半馬身差の２着。勝負どころから外を回って早めに押し上げ、持ち味の持続力のある末脚を存分に引き出した。鞍上は「大外を回ってタフなレースをして、最後まで踏ん張っていました。一番強い競馬をしています」と手応え十分だ。

気合が入る１９歳は、１０月２０日にＪｐｎⅢエーデルワイス賞のマルカラピッドで重賞初Ｖを決めた。「いずれは中央の重賞を勝ちたいです。まずは第一歩を踏み出せました。相手は強くなりますが、チャンスを頂いたからには結果で恩返しができれば」と、ＪＲＡ重賞制覇へ力を込める。

２走前の惜敗を糧にタイトル奪取へ。８歳の古豪とデビュー２年目の若武者のタッグが、再び波乱を巻き起こす。（斉藤弘樹）

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